#ボトルネックの変態プレイ 5
「ヒロインの凄さは分かったんだけど、後一個聞きたいことがあったんだった!」
「まだ音楽関係で何かあったっスかね?」
・なんかあったっけ?
・あそこが山場だと思うけど
「ダイブした後に保健室に運ばれたシーン。
あそこでボーカル兼ギターの子がまだバッキングしか出来ないって話してたじゃん?」
「言ってましたね」
「バッキングって何?」
・雰囲気で聞いてた
・確かに分からんな
「ああ、確かにこの手の専門用語はやってないと分からないっスね。
エレキギターでバンドに入った時にやる役割が2種類あって、それがバッキングとソロなんスよ」
「ソロはヒロインの子が、ここはソロでみたいな言われ方してたっけ」
「そうっスね。
まぁ、ものすごく分かりやすく説明すると、バッキングはコード弾き。
ソロはメロディ弾きっスね」
・なるほど……分からん
・そこから分からんのだが
「うん…….正直そこからよく分からないんだけど」
「コード弾きというのは和音。
ドレミと言った複数の音をいっぺんに出して、ジャカジャカと同じ音を複数回出した後に次のコードにいってまたジャカジャカって感じの弾き方っス」
「ふんふん」
・よくアコギでみるやつ
・なんとなくイメージできる
「それに対してメロディは一つ一つの単音を繋ぎ合わせて演奏する手法っスね。
これも噛み砕いて分かりやすく言うと、ピアノの鍵盤での演奏だと思ってもらったら良いっス」
「それじゃ、コード弾きってのはアコギやキーボードみたいな弾き方で、メロディはピアノ弾きって感じ?」
「まぁ、その認識で良いと思うっスよ。
ただ、鍵盤楽器に関しては左手でコード、右手でメロディって弾き方もするんスけどね」
・ややこしすぎない?
・あの人達ってそんな難しいことやってるんだ
「それじゃ、この漫画の作品みたいにバッキングとソロに分かれている場合は、キーボードの左手と右手の役割って感じなのかな?」
「その覚え方で分かるんなら問題ないっスかね。
バッキングとソロを同時に入れることで音の幅が広がるのが利点っスね。
ギターが1人の場合は、ボーカルと合わせてる時はバッキング。
ソロパートでソロのメロディに切り替え、そこからまたバッキングという弾き方になったりするっスね」
・ややこしいんだが
・自分が音楽始めることはないな
「うへぇ……聞いてるだけで難しそう」
「いや〜こういうのは慣れっスよ。
地道な練習の果てには当たり前にできるようになるっス……曲の難易度にもよるっスけど」
「いや〜やっぱこう言う話は詳しい人に聞かないと分からないから、今日は解説付きで聞けて良かったよ。
本当にありがとうね」
・勉強になりました
・専門家助かる
「ユウ先輩には自分も八起子もお世話になってるっスからね。
これで恩返しが出来るならじゃんじゃん誘って欲しいっスよ」
「それじゃ今後も遠慮なく!
と言うところで今日の回は終わりにしておこうかな。
今日遊びに来てくれたナコのチャンネル登録よろしくね」
「ウチのリスナーもユウ先輩の登録お願いするっス。
あ、それと自分と八起子でまた新しい曲作ったんで、そっちもよろしくお願いするっス」
・聞きまーす
・登録しました
「と言うところで最後の挨拶は一緒に行おうか。
せーの」
『おつかれ〜』
・おつかれ〜
・おつかれさま




