#ボトルネックの変態プレイ 4
「なんか物凄い技術ってわけではないんだね」
「マニアックな弾き方なのは間違いないっスけどね。
ただ、あの状況での主人公の弾き方は、プロから見てもあのギタリストが欲しいってなるのは間違いないっスね」
・楽器弾かないから凄さが伝わりづらいんだよな
・多分、一般生徒と同じでなんか分からんけど凄いことしてるってイメージ
「別にすごい技術じゃない筈だけど、プロから見ても凄いんだ?」
「直前にギターの弦が切れてて、二弦のチューニング狂ってるのに直さないのは何かトラブルがあったって分かるっスからね。
そんな絶体絶命の状況で咄嗟に足元にあったカップを使ってボトルネック奏法をやってのけるという判断力と度胸、さらには成功させるテクニック。
ぶっちゃけあの状況でこれらを全てクリアーするのは変態の領域っスよ」
・一個一個説明されるとすごいな
・どれか一つでも欠けてたらダメだったのか
「そういうメンタル面みたいな部分での凄みがあったってことだね」
「テクニックもヤバいんスけどね。
本来は専用の指に装着する筒みたいなのを使って弾くのを、カップ酒で代用した上で弾くんスから。
普段からあの奏法を練習して極めてないとやれないっスから」
・どういう音が出るか把握してないとダメだもんな
・やっぱ音楽面でも天才だったんだな
「やっぱり音楽やってる人からあのシーンの解説を聞くと面白いね」
「これ、アニメより先の話をしてちょっと申し訳ないんスけど、この後にダイブの動画が話題になるんスよね。
でも、ギターやってる人間から見たらダイブより遥かにヤバくてインパクトのあることをやってるスよ」
・ダイブはダイブで伝説だと思うけど
・テンパって観客席に飛び込んで、誰も受け止めてくれずに気絶だからな
「あの後は一般生徒からもダイブの人って噂されているくらいにはダイブのイメージが付いてたけど、それよりヤバいってこと?」
「正直、ベクトルが違うんで何ともというところはあるんスけど、ギターやってる生徒があの観客の中にいて、あの演奏を見てしまったら自信喪失して心折れるんじゃないっスかね」
・そんなに!?
・やっぱ天才なのか
「実際、あの時点で主人公ってまだ高校一年生だよね。
それでそういうプロでも驚くレベルを見せられると自信無くしちゃうかぁ」
「あの漫画のすごいところは音楽の天才はどこかぶっ飛んでいるってのを完璧に再現できているところだと思うんすよ。
音楽で食っていける人は割といるんスよ。
でも、音楽でしか食っていけない極小数の天才。
あの主人公はそういう言葉が似合うキャラクターっスね」
音楽に限らず、ある分野において才能に加えて人間性までも捧げた天才という方がいます。
曽田正人先生の作品などはそのような天才で構成されており、現在連載中のめ組の大吾や、過去連載のシャカリキ!や昴と言った作品を読んでみると、このようなぶっ飛んだ天才を楽しむことが出来ます。




