繰り返し:繰り返し: 1
「これ、後編からだけど大丈夫?」
「アニメシリーズの総集編なんですよね?
元々は全部見てますし、原作も読んでいるので大丈夫です」
「意外と強火のファンじゃったか」
本日も3人は映画を鑑賞しに川崎へとやってきていた。
今回3人が鑑賞しにやってきたのは、人気のガールズバンド映画の後編である。
ユウとマオの2人は前編を鑑賞していたので後編も観に行く予定を立てていたのだが、折角なので前編をやっていた時期に留守にしていた響子にも声をかけたのであった。
上映している映画館が少な過ぎたため、響子も見たいとは思っていたものの前編は観に行けて無かったのだが、彼女が話す通りにテレビ放送自体は網羅していた為に、特に問題なしと判断して2人の誘いに乗ることにしたのであった。
「前編はライブハウスの対バンから打ち上げまでだったんですよね?」
「そうそう、多分後編は夏休みがすっ飛んで江ノ島に行くところからじゃないかな?」
「前半パートの経験からじゃが、そういう日常パートは挿入歌が入って駆け足で進んでいくと思うがのう」
「流石に残り4話分しか無いから、丸々一話カットとかは無いと思うな。
江ノ島、文化祭前、酒呑み姐さんのライブ、文化祭一日目と二日目。
どれも削るのが難しい話だもんね」
「前編で一気に8話消費したのも、その辺りが削れない事がわかっている事と、区切りとして8話の対バンが良すぎるからってのがあったからでしょうしね」
そんな話をしながらやってきたのは、前回と同じ川崎にある、ヨーロッパのような街並みが特徴の商業施設である。
夏休みだからであろう……広場では水が噴き出すイベントが行われており、子供達がキャーキャーと騒ぎあっていた。
「暑いですけど、流石にあそこに行く勇気はありませんね」
「映画館の中は冷房が効いておるじゃろうしな。
濡れて入れば逆に身体が冷えてしまうであろう」
「それにしても……映画館の真下に楽器店とレコードショップがあるのは出来過ぎだよね」
「映画観た後に寄る者が多そうじゃな」
「案外、半券のサービスがあったりするかもしれませんね」
「それじゃチケットを発見するね」
ユウは一階にある発券機で、予め予約して発行されていたQRコードを読み込んだ。
三人分のチケットが発券されたのだが、まだ入場には少し時間がある。
「ちょっとまだ時間があるから、先にグッズ売り場見てきていいかな?」
ユウの提案により、三人はエスカレーターで二階へと上がり、一旦外に出た通路側にあるグッズ売り場へと向かったのであった。
re:は返信というイメージですが、今回の映画に関しては繰り返しという意味なのかなという思いでこのタイトルです。




