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折口響子のお土産 3

「パチスロに裏技なんてあるの?」


「まぁ、この機種ぐらいしか知りませんけどね。

これってAT機ってやつで、左・中・右の押し順さえ当たっていればほぼ何かしらの小役が当たるんですよね。

その押し順が12通りなんで普段は完全に運なんですが」


「大当たりの後に一定数だけ、その押し順がナビされて分かるようになるんじゃよな」


当時の記憶なので曖昧ですが、このAT機と呼ばれる機種の特徴は何とか覚えていますね。


マオちゃんの言う通りにアシストが出るので、そのナビ順に押せば確実に小役が取れると言う事で当時のスロット初心者にも人気があったんですよね。


この頃は目押し全盛期で素人が新規に始めづらい環境だったと父が言っていた記憶があります。


そんな中で細かい目押しが必要なく、お手軽に大量のコインが狙えると言う事で人気があったそうです。


もちろんハイリスクである以上はハイリターンな台なんですけどね。


先ほどの話でもあった、規制される事になった大体の理由はこれですね。


ハイリスク・ハイリターンにより多くのギャンブル依存症を生み出したのが原因だとか。


今考えると恐ろしい時代ですね。


「響子さん、ボーッとしちゃってどうしたの?」


「え、ああ、すいません……少し考え事をしていました。

ちょうど大当たりしたみたいなので裏技ですが、細かい数字は覚えてないですが、アシストが10ゲームの時に高速でそれを消化してください。

アシストが1ゲーム増えます」


「へぇ、やってみよう」


「あ、でも、初心者が挑戦すると大抵目押しに失敗……」


「あ、NICEって出て11ゲームできたから成功したみたい。

取りこぼしも無しだね!」


流石はユウちゃんと言うべきですかね。


本来は慌てて打つ分、押し順の間違えが多発してしまうのです。


そのせいで結局普通に打つ方が良いとなるのですが……見事に成功させましたか。


ふふふ、これは打つ者として血が熱くなってきたではありませんか。


「ならば私はこの台で勝負するとしましょう。

ユウちゃん、どちらが出玉が出せるか勝負です!」


「おお、その勝負受けて立つよ!!」


「ならば妾が審判をしようではないか!」


こうして私達はお土産のゲームソフトで満足するまで遊んだのでした。


勝負の結果ですか?


……次回は負けません!!

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