折口響子のお土産 2
「そう言えば何でこんなにパチンコやスロットのゲームがあったの?」
とりあえず手に取った、動物達が特徴的なスロットのゲームを起動しながらユウちゃんが尋ねました。
「ああ、田舎ってこういう店しか娯楽が無いんですよね。
それで父や兄がハマっていた時に研究の為だと言って購入して」
「なるほどのう。
今は全てスマホで遊べるが、昔はこういう家庭用に移植されておったわけじゃ」
「今はスマホのアプリで完全再現されてますからね。
当たりの演出だけ見たいならそっちを買いきれば良いわけですし……アニメの原作ファンというだけなら、わざわざホールでお金を落とす必要性はありませんよね」
昨今では全国のパチンコ店が不況でお店がどんどん閉店しているのが現状なんですよね。
これには様々か要因があるのですが、その一つがユウちゃん達が話しているアプリの普及があるのではないかと言われています。
最近の台は人気のアニメが台になる事が多く、当時はその演出を見たいオタク達がわざわざホールに行って慣れない台を打っていたみたいですね。
しかし、最近ではスマホのアプリに移植され、オプションを購入すれば大当たりの確率も弄る事ができます。
これにより見たい演出が容易に見られるようになったので、態々ホールに行く必要がなくなったというそうです。
この間、しくじった企業や業界を紹介している動画で説明していたのを見たので何となく覚えてますよ。
「最近は本当にアニメの作品多くなったよね。
実は僕のスマホにも女の子が戦車に乗って戦う作品のスロットが入ってたり」
「妾は魔法少女のパチンコが入っておるな。
ほれ、あの頭から齧られる……」
「その2作品は連チャン性も高くて楽しい台でしたよね。
私も打ってる時に大連チャンして熱くなった記憶が……」
「あれ、響子さんもホールで打ってたの?」
おや、思わずポロッと漏らしてしまった言葉に食いつかれてしまいましたね。
「ああ、私が打っていたのはゲームセンターの話ですね。
ご存知の通りに私は踊るリズムゲームが好きなのですが、あれって体力を使うじゃないですか。
だから休憩がてらにメダルコーナーでぽちぽちやってた事があるんですよね」
あれって現金使ってメダルを出す形なので、一時期は山のようなメダルを預けていたんですよね。
地元に預けてあったので既に期限切れで全ロスしましたけど。
「それじゃ、この台の特徴とかも分かる?」
「ええ、実はそれって裏技があるんですよね」




