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噂の新人がやってきた

「うおおおおお、頼もう!!」


そう言って勢いよく部屋に入ってきた人物、小さくて可愛らしい女の子の事をユウとマオはよく知らなかった。


「え、ええっと……どなた?」


「……いや、待つのじゃ。

その声はどこかで聞いたことが……」


マオが何かに気づいたようだったが、その後を追うようにもう一人の人物がやってきた。


「はぁはぁ……ちょっと待ってくださいよ。

あ、これは先輩方、急に押しかけてすいません」


そう言って深々と頭を下げる高身長でボーイッシュな女性。


そんな彼女にもユウとマオは見覚えがなかったのである。


時を少し戻し、ユウとマオの二人は打ち合わせのためにくじよじの事務所へとやってきていた。


そうして軽い打ち合わせを終え、のんびりしていたところにやってきたのが彼女たちだったのである。


「ほら、バロック。

最初は挨拶しないと」


「は、そうでした!

この度、デビューした洋式バロックです」


「同じくデビューした新人の犬飼クレハです」


そう言って2人の名前を聞いてユウはようやく彼女たちの正体を理解した。


一方でマオの方はクレハがやってきた時点で状態には気付いていたようである。


「君たちが噂の新人さん達だったんだね」


「噂に違わぬ人物像であるな」


2人がそう言うのも無理はなかった。


洋式バロックの方は初回配信で配信サイト側の問題でトラブルが起こりまくったものの、それをノリと勢いだけで超えたと言う新人らしからぬエピソードを持っていた人物であった。


更にはありとあらゆるギャンブルに手を出し、現在は借金を返す為に配信をしていると公言するほどのクズ人間エピソードで話題を呼んでいた。


一方で犬飼クレハの方は、今までくじよじにはいなかった男装の麗人であり、女性を口説くイケメンキャラとして登場していた。


当初は女性ファンを中心に人気が出ると思われていたのだが、意外にも彼女にメスにされた男性ファンというものが一定数あり、想像よりも男女比が分かれなかったという特徴を持っている。


確かに言えるのは、2人とも今までにいなかったタイプであり、デビューして直ぐに一定数のファンの心を掴んでいるという事であった。


「今日は2人にお願いがあってやって来たんです」


「是非、僕たちとコラボしてもらえないでしょうか?」


どうやら今の人気には満足せずにしっかりと野心を持っているらしい。


後輩2人のやる気を微笑ましくも頼もしく思った先輩2人はこの申し出を快く快諾するのであった。

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