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能面のあの人

ある日のこと、マオは珍しくも他会社のVの配信を観ていた。


その顔は実に興味深そうであり、かなり真剣に画面に映る彼女の話を聞いていたのであった。


「何観てるの……って、この人。

半年くらい前にデビューした人だっけ?」


画面に映し出された女性、彼女はVの最大手と言われる会社で半年ほど前にデビューした5人組の1人である。


「うむ、この娘の話が実に面白くてのう」


「この子って何かぶっ飛んでるデビューしてたから、配信の内容凄そうだよね」


「うーむ、凄いには凄いのじゃが……いま観たらユウのイメージが180度覆ると思うぞ」


「え、そうなの?

因みに今は何の話してるの?」


「今は葛飾北斎についての話じゃな。

彼が描いた作品の解説から、どんな人物であったのかなど、妾でも知らなかった事を解説してくれておるのう」


「え?そんな事してるの!?」


ユウも興味を持ったようでマオの隣に椅子を持ってくる。


ユウが着席するのを確認してから、話しかけられた時に停止していた動画を再び再生し始めたのであった。


画面の中の女性は富嶽三十六景のグレート・ウェーブの解説をしているところであった。


「え?葛飾北斎って本名は川村鉄蔵って言うんだ」


「妾も本名は知らんかったのう。

絵師としての名前が多数あるのは知っておったんじゃが」


そんな事を話している間にも彼女の解説は止まらず、軽快なトークで続いていった。


「この子の解説めっちゃ面白くない?

なんて言うか……こういうのって伝えるのがものすごく難しいと思うんだよね。

でも、この子の話って分かりやすく噛み砕いてくれてて、殆どの人にしっかり伝わるようにって工夫されてるのが良く分かるよ」


「それが可能なのも溢れんばかりの教養があってこそじゃな。

この間は学力テストをしておったのじゃが、正解率は9割弱。

正真正銘の才女じゃない」


「それでいて美術と歴史に造詣が深いってとんでもないね。

まぁ、この2つは切っても切れない関係ではあるんだろうけど」


「昔のアートは政治と宗教、それに世界情勢が大きく関わってくるからのう。

因みに彼女、何でこんなに詳しいかと言うと学芸員の資格を持っておるらしい」


「それって国家資格じゃないの?」


「その通りじゃな。

つまり、にわかや物好きが解説しているのではなく、歴としたプロが解説しておるわけじゃ。

その為に美術方面のファンや仕事が増えておるようじゃな」


「やっぱりこの世界ってどんどん面白い人が出てくるよね。

僕たちも負けないようにしないと」


「また何らかの企画を練りたいもんじゃな」


2人は新たにデビューした力のある新人を前にやる気出しつつ、今後の事を話し合うのであった。

今回の話に出てきたのは、ホロライブの新人、儒烏風亭らでんさんです。

可愛らしい声と教養の高さ、美術への造詣の深さ。

破天荒を演じようとするもこれらの要素が邪魔をして常識人ポジになったりのギャップも魅力的です。

美術関係の切り抜きが多数出ておりますが、そちらは切り抜きでも本当に為になるので一度観てみるのは如何でしょうか?

私は現在とても彼女にハマっています。

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