#8番目指して突き進め 1
「こんユウだよ」
「こんマオなのじゃ」
「今日は最近話題のゲームをちょっとやってみようかと思ったんだよね。
で、僕が操作すると面白くないと思うからマオにやらせようと思って」
・何のゲーム?
・SNSで言ってたやつか
「本当にホラーではないんじゃろうな?」
「違う違う、間違い探しみたいなゲームだから大丈夫。
僕は我慢できずにあらかたやり尽くしちゃったからマオに新鮮な気持ちでやってもらおうと思って」
「なるほどのう……それでこれはどう言うゲームなのじゃ?」
「駅の地下通路がずっとループしてて、その通路の中で異変が起こる事があるんだよね。
それで異変を見つけたら引き返して、問題なければ進む。
正解だと今いる通路の数字が増えていって、ミスしてたら0番に戻される。
それを繰り返して8番通路の先に行けたらループ脱出でクリアーって感じだね」
・それか
・確かにホラー……ではないな
「ふむふむ……もう一度聞くが本当にホラーではないのじゃな?」
「間違い探すだけのゲームだって!
ほら、始めて始めて!!」
「う、うむ……何というか……とてもリアルなゲームじゃな」
「こういう地下通路絶対あるよね」
・リアルすぎ
・本物じゃん
「ふむ、説明書きがあるが確かに異変が無ければ進め。
異変があれば引き返せ。
8番から出ろと書いてあるのう」
「この辺りの曲がり角は何もないから安心して。
異変が起こるのはその先の長い通路だけ。
それと、最初の一回は見比べるようだから異変は無いよ」
「なるほどのう。
確かにこの一回目で異変が起きて、それをデフォルトと勘違いされるのは不味いからのう」
「とりあえず色々確認してから進むといいよ」
・変わりそうな場所がいっぱいあるな
・見るところ沢山あるわ
「ふむ、向こうから来るおじさんは関係なさそうじゃな。
左の方にポスターがあり、右には扉が三つ。
天井には蛍光灯があり、案内板もあると。
案内板の裏側にも何か書いてあるので、この辺りは怪しそうじゃな」
「お、中々良い目の付け所だよ。
怪しい思ったところは積極的に覚えといた方がいいよ」
「多分じゃが、この手の作品で例えばポスターの文字が少し変わるといった細かい変化は無いと思うのじゃよな。
変わるにしてもポスターの一枚がまるまる差し替えられるとか、写真の人物が変わるとかかのう。
今はざっと覚えておく事にしておくとして先に進むのじゃ」
「おっと、これはかなりのハイペースが期待できるかもね」
・これは優秀な予感
・いけるいける




