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折口響子の記録 水族館とイルミネーション 3

「それじゃ順路通りに行ってみようか」


ユウちゃんが先導して水族館の中を回る事になりました。


ひたすらにイワシが回り続けている水槽やペンギン達のコーナーも魅力的でしたが、何と言っても海の生物達が一堂に会した水槽は必見だったでしょう。


「うわ、大きな亀がいる……マオくらいの大きさなら乗れるんじゃない?」


「確かに乗れそうな大きさではあるのう」


「しかも1匹だけじゃないですよ」


上から水槽を見下ろす形の場所から全体像を見ると、人を乗せれそうなほどに大きな海亀やエイが目立ちます。


「あら、あれはエイですね。

尻尾の長さが特徴的ですよ」


「あ、ちょっとトラウマが」


「まさか海の中で出会したとか!?」


エイの尻尾にはとても強い毒があると聞いたことがあります。


私が心配して尋ねると、マオちゃんが呆れた様子で真相を教えてくれました。


「ユウが出会したのはシューティングゲームのラスボスじゃよ。

そのゲームでは巨大な魚型のロボットがボスとして襲いかかってくるんじゃよ」


「いや〜エイ型のボスの尻尾って本当にウザくてね。

あれ結構トラウマになってるんだよ」


「今はワンコインでクリアー出来るくせに何を言うておるのやら」


「この間はノーミスクリアー達成したよ。

流石にノーボムまでは無理だけど」


「最初は反射神経で何とかなると言うておったがのう」


「ユウちゃんの反射神経でもシューティングって難しいんです?」


2人の会話に浮かんだ疑問を思わず口にしてしまいました。


しかし、私の中ではユウちゃんのゲームの腕はトップクラスに上手かった筈です。


そんなに苦戦するものなのでしょうか?


「うーん、シューティングって実のところ反射神経よりも覚えゲーって感じなんだよね。

僕の場合は最初に見て本能で動くからあんまり向いてないんだよ」


「実際に命の危機があるなら驚くほどの勘働きで避けるんじゃろうがな。

ゲームではそうもいかぬということじゃな」


そんな事を話していると、海のエリアは何と下からも見ることが出来、エイの裏側のやる気のない人の顔についつい笑ってしまいました。


最後は大きな水槽に二匹のシロワニというサメが展示されています。


「シロワニは所謂ネズミザメの一種だね。

イタチザメかネズミザメは身体が大きい傾向にあるみたいだね」


「サメに詳しいんですね」


「最近そういうゲームばっかりやってたからね。

なんか詳しくなっちゃった」


「歯が凶悪すぎるのう」


「こんなものに噛まれたらひとたまりもありませんね」


「最近は竜巻に乗って海どころか、空と陸、淡水に宇宙まで出てくるからね。

気をつけないと」


こうして最後に展示されていたサメの話題で盛り上がりつつ、私たちは次の目的地へ向かうのでした。



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