#日本は凄い国 2
「さて、それじゃ僕から調べたことを発表していこうかな。
やっぱり自国の意見だけで凄いと言っても自己満足にしかならないからね。
海外の意見を聞かないと……という事で、親日家の俳優さんやスポーツ選手に注目してみたんだよね」
「確かにハリウッドスターやスポーツ選手も多数の親日家がいる事で有名じゃな」
・確かに
・その辺りで日本を嫌いっていう人少ないよね
「親日家で有名な俳優さんだと、背中をそりかえって銃弾避ける人とか、60歳ぐらいの筈なのに今だにアクション映画でスタンド使わないトップスター。
爪を伸ばして戦うアメコミヒーロー。
後は魔法学校の悪役とかが有名だふぉい!」
・最後の人は語尾で分かった
・劇中で一度もそんな語尾した事ないのにな
・バツでもマルって言う人でしょ
「うむうむ、いずれも必ず名前を聞いたことのあるトップスターであるな。
彼らが日本を好きだと言う共通点はあるのかのう?」
「食べ物が美味しいとか治安が良いとか色々共通してるみたいだけど、全員が必ず共通して言うのはファンの民度だって話だね。
そこを一番評価している人はいっぱいいるみたい」
「民度……なるほどのう。
言いたい事は分かったのじゃが、ここはユウに説明してもらうとするかのう」
・あんまり変わったことしてるイメージないけどな
・寧ろ海外ファンがどんな感じなんだろ?
「気になってる人もいるみたいだから、先ずは海外のファンの話からしようか。
海外のファンって基本的に役者さんのプライベートなんて気にしないんだって。
気付かれたら直ぐに囲まれて無遠慮に触られたりサインを求められたり。
酷い時にはそのどさくさで持っていたものを盗まれた事もあるみたいだね」
「それは民度ではなくただの犯罪なのでは?」
「そうなんだけど、ファンの心理としては自分達がいる事で成り立っているんだから、いつでもファンサービスして自分達に尽くすのが当たり前って感じらしいね。
日本でも有名税って言葉があるけど、それを極大に解釈したような感じかな?」
・地獄じゃん
・俳優はファンの奴隷ってか
「ふむぅ……日本ではそのような光景はあまり見ないのう」
「日本人は柵を乗り越えることもなければ、勝手に自宅に突入したりもしないからね。
寧ろ、自分達がプライベートなことを気にかけ、声をかけてくる時も申し訳なさそうに恐る恐るって感じ。
そんな風に自分達の状況を慮ってくれる態度が日本を好きになる理由なんだって」
「そのような状況では海外で気の休まる時間も無さそうじゃからな。
日本だけが唯一寛げる時間なのかも知れぬのう」




