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オールスターを観に行く3人 2

エンディングが流れて劇場内の明かりが灯る。


3人は無言でスタスタと劇場を出ると売店を目指していた。


「やっぱり全部売り切れかぁ」


売店で先程鑑賞した映画コーナーを一望するが望みのキャラのグッズは全て売れ切れていた。


「やはり皆考えることは同じなのじゃな」


「映画観た後だったら絶対に欲しくなりますからね」


3人が探していたのは、今回映画で登場したオリジナルキャラクターのグッズであった。


実の所、3人と同じように映画を見終わった人達はそのキャラのグッズを欲しがり、あっという間に完売したという報告があちこちから上がっている。


「ちょっと名前検索かけてみたんだけど……これ、見てよ」


ユウがスマホを取り出して2人に画像を見せる。


「ぬお……ここまでファンアートが描かれているとはのう」


「ちょっと驚きますね」


「でも、映画観た後なら気持ちは分かるよね」


ユウの問いかけに2人がウンウンと頷く。


「とりあえず立ち話もなんじゃから何処かに行かぬか?」


マオに促されて三人は場所を変え、巨大なロボットがそびえ立つ場所までやってきた。


ここには下の階にフードコート、上の階にレストランフロアがあるのだが、3人はレストランフロアの寿司屋へとやってきたのだった。


そこで適当に注文しつつ、映画の感想を話し始めたのである。


「私、初代しか見てなかったんですけど、キャラクターが出てくるたびに下に名前と変身後の姿が出てくるのは助かりましたね」


「あれは便利だったよね」


「恐らくは子供に付き添いで来た親御さんへの配慮であろうな」


「そう言えば、あの雪国のチームで半袖だった子って人なんですか?

あのチームってなんか触角の生えた女の子もいましたし」


響子が思い出したようにそう話す。


4つのチームの中でもあのキャラクターは特に異色に感じられたようである。


「ああ、なんて言ったら良いのかな……簡単にいうと地球の化身?

精霊とかでも良いんだっけ?」


「多分全部のキャラの中で一番説明が難しいキャラクターじゃな。

触角の生えた子は宇宙人じゃよ」


「地球の化身に宇宙人ですか。

人魚もいましたし、割となんでもありですね。

そう言えばあの人魚の子はとても格好良くて頼り甲斐あって好きでしたよ」


「元々自信たっぷりなキャラだったんだけど、原作でも特に失敗することなく優秀だったからね。

それでいて気遣いも出来るから映画では良い方向にリーダーシップ発揮してたね」

 

「変身して後のスタイルもシュッとして美人なんじゃよな。妾もあのキャラはかなり好きじゃよ」


どうやら3人ともに二作前の人魚の子がお気に召したようであった。


こうして食事をしながらも3人の話しは盛り上がるを見せるのであった。

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