家電を見に行こう 2
「やっぱりナンチャラ電機みたいなお店に行くべきかな?」
「うーむ、それもアリじゃが最寄りの駅近くには無いんじゃよな。
……とりあえずはあそこで良いのではないか?」
マオが示したお店はあらゆる商品を置いてある、海外の童話に出てくる騎士の名前が付けられた店であった。
「そう言えばここにも電気製品って置いてあるんだっけ。
確かに値段だけ見るならここでもいいのかも」
「後もう一つ候補があるのじゃが……まぁ、それはここを見終わってからでいいじゃろう」
「なるほどねぇ〜まぁ、何でもあるし偶に来る分には好きだよ、ここ」
こうして2人はボリューム満点で激安を謳っているジャングルへと足を踏み入れていく。
「相変わらず中はごちゃごちゃでどうなってるかよく分からないね」
「これには理由があるらしいぞ」
「そうなの?」
「何でも目的の物を探す為にあちこち彷徨い歩くわけじゃが、そうすると様々な商品が目に付くであろう?
妾達は目的一直線なので関係はないが、そうでないものはついつい目に付いたもの興味がいき、人によっては購入をしてしまう。
こうして購買意欲を誘って一点でも購入させる品数を増やすという戦略らしいのじゃ」
そう説明されたユウが辺りを見渡す。
すると、確かに気になる商品が幾つか目についたのであった。
「ああ、確かに。
今日は目的があるから微妙だけど、そうじゃなかったら釣られてたかも」
「基本、ここに来れば揃わないものは無いというレベルで商品が置いてあるからのう。
食料品から衣類、ゲーム、生活から娯楽までの電化製品、貴金属、コスプレなどのジョークグッズ、そしてアダルト製品なんかもあるであろう。
購入した後に自分で包装する必要はあるであろうが、プレゼントなんかも普通に探せる品揃えじゃのう」
「それでいて値段は安めだからね。
実際、こんな店がチェーン店で各地にあるのって本当に凄いと思うよ」
そう言いながら2人はフロアの中を歩いていく。
店舗によっては複数のフロアを目的別に分けてある場所もあるのだが、2人が訪れた店は広大なワンフロアの店舗であった。
その為に地道に探す必要があったのである。
「まぁ、家電で特に生活に直結する物は分かりやすくしてあると思うがのう」
「ここら辺はスマホの小物とかテレビ関係の商品が多いね。
家電売り場に入った気がするからもうそろそろかな?」
「うむ……おお、アレではないか?」




