#堕天使の恋愛相談 魔王もいるよ 4
『セシムさん、マオさん、こんばんわ。
自分は職場の大人しい後輩の子が気に入り、少しずつ距離を縮めて今では仕事の後に食事をしたり、休みの日に遊びに行く仲になりました。
しかし、大人しくて地味な感じが好きだったのですが、2人で出かけているとやたらと話しかけてきたり、服装も普段はしないような明るめになり考えていたのとはちがうなぁという印象を受けています。
これは贅沢な悩みなのでしょうか?』
「……贅沢というより馬鹿な悩みでちかね」
「この男は何も分かっておらんという点では馬鹿に同意じゃな」
・ワガママ言っているとは思うけど
・そんなに辛辣に言われる事かな?
・こんなの言われて当然でしょ
「リスナーにもよく分かっていない人たちがいるとはどういう事でちか!
普段セシムが行っている恋愛相談から学んでいないんでちか!?」
・魔王の部下で初見だから
・今回が初講義です!
「むむむ、初講義なら仕方ないでちね。
今回はマオ先輩の出番奪ってしまうでちが、こんなのどう見ても後輩女子ちゃんは主さんの事を好きだから努力して無理してるに決まってるでちよ。
沢山話しかけるのは女の子の方から勇気を出して仲良くなるために頑張っている。
明るい服を着てくるのも、一般女子を目指してせめて隣に立っても恥ずかしくない格好をしたい。
こんなに初心で可愛くて素敵な女の子に何贅沢言ってるでち!
さっさと告白して幸せになるでちよ!!」
「妾も概ねその通りじゃな。
思うにこの頼りの主は自分の理想など語ったことがないのではないか?
その為に一般的な女の子を無理に演じてしまっているのじゃろう。
自分の好みは普段の後輩女子ちゃんだと伝えてしまうのじゃ。
どうせ向こうも主さんのことが好きなんだからそれで解ってくれる筈じゃ」
・確かに伝えてなさそう
・告白したら上手くいきそうなんだから頑張れ
「勇気を出して頑張ってる後輩ちゃんには是非とも報われてほしいでちね。
主はもっとセシムの配信見て女心を勉強するでち!」
「まぁ、恋愛は経験値がモノを言うからのう。
これで勉強して欲しいものじゃな」
「マオ先輩はユウ先輩に合わせたりするでちか?」
「妾達は合わせるときはお互いに擦り合わせて、そうでない時はひたすらに個人行動じゃのう。
気を遣わぬ関係の最上位じゃと思ってくれてかまわぬよ」
「ああ、それは普段から見てたら分かるでち。
ある意味で理想の老後って感じでちね」
「それくらいの年数は共にしておるからのう」
・分かる
・空気感良いよね
「結構ぶった斬っていったから次で最後のお便りにするでち」




