響子の疑問

私の名前は折口響子。

都会に憧れて田舎から上京してきました。

憧れの都会はいざ降り立ってみると、あまりにも複雑で心が挫けそうでした。

しかし、偶然にもお隣さんであったユウちゃんとマオちゃんに助けられました。

その後、友達となって色んな場所を案内してくれて東京にも慣れてきたのですが……一つ疑問が湧いてきました。

　

あの2人は普段何をしているのでしょうか？

学校に通っているようにも見えませんし、仕事に出かけているようにも見えません。

平日から遊びに出る事も多いみたいで、私も誘われてよく遊びに行きます。

ああ、私は実家から長期の休暇を取るように言われてます。

私としては実家の手伝いをしていただけのつもりだったのですが、両親は仕事をさせていたつもりであり、３６５日フル稼働で働く私を心配していたのだとか。

なので、取らなかった分の休暇を取りつつ、もしもこちらで何かしたい事があるならそのまま残っても良いと言われています。

そんな訳で現在では推し活をメインにしつつ、東京に慣れる為に出歩いてみたり、友人のユウちゃんマオちゃんとコミュニケーションを取ったりと、日々を楽しく過ごさせてもらっています。

私の話はいいとして、この2人は日中も家にいることが多いです。

ユウちゃんは成人か未成年か分かりませんが、マオちゃんは学校に行かなくては行けない年齢ではないでしょうか？

……ああ、でも外国の子供といった感じですしどうなんでしょうか。

見た目に似合わずに落ち着いた雰囲気もありますし、意外と問題ない年齢だったりするのかも。

そんな風に疑問に思った為に私は直接聞いてみることにしました。

やはり1人でヤキモキしているよりはこの手に限ります。

「え、僕たちの仕事…….あれ、言ってなかったっけ？」

「妾達はPCを使い、ネットを通じて仕事をこなしておるのじゃよ。

じゃから出歩いていない時は仕事に回しておる時間が多いのう。

与えられたノルマをこなせば良い仕事じゃから、自分達で時間の調整が好きに出来ると言う訳じゃな」

どうやら今話題のリモートで仕事をしているらしいです。

そしてノルマをこなせば、残りの時間は好きに出来ると言うのでフリーランスとかいう仕事に違いありません！

言われてみればお二人ともにクリエイターに見えますね。

なるほど、納得しました。

「そんな訳だから僕たちの事は心配しなくて大丈夫だよ」

「こう見えてしっかりと稼いでおるからのう」

こうして2人にご馳走になりながら、私の疑問は解消したのでした。