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ダンスを踊ろう 3

「それにしてもよくそんな譜面をこなせるよね。

どうやって練習したの?」


「ええっと……ほら、アレですよ。

うちの家って牧場やってて広いから音が響いても問題なくて。

それで家庭用のマット買ってプレイしてたらって感じですかね。

後は休みの日にゲームセンターに行って実践したりと」


「そう言えばこの手の音ゲーは家庭用で専用コントローラーが出ておったのう。

どれも筐体に比べるとという代物であったが」


マオは思い出したという顔でスマホをいじると、過去に販売されていた音ゲーのコントローラーの画像を検索する。


「ダンスのマットはコレだね……あれ?

これってなんか薄い気がする」


「これだけだと薄くて踏み応えがない上に、踏み込みの衝撃で移動しちゃうんですよね。

そこで使えるのが付属で販売された防音マットです。

これは防音だけで無く、床への固定と踏む手応えも与えてくれて必須だったんですよね、これ」


スマホの画面を見て懐かしみながら説明する響子。


そんな踊りゲームのコントローラーを見ているとマオがふと思い出した事があった。


「そう言えば社長がこれと似たものを持っておると言っておらんかったか?」


「あ……ああ、初期の紅白ゲームであったコントローラーでしょ?

確かに似てるけどあれとはまた違う……いや、違うはず……いや、でも似てるような……あれ?」


「それって割と最近も出てましたよ。

これですよね?」


響子が思い当たって検索した画像には、最新の技術で作られたゲームとコントローラーのセットが写っていた。


「ゲームしながら運動しようっていうのは誰もが考える事なのであろうな」


「言ってみればVRもそんな感じだしね。

って、なんか話がだいぶ逸れてきちゃったな。

ねぇ、響子さん」


「何でしょうか?」


「よかったら僕たちにダンスのゲームを教えてくれない?

踊りやすい曲とか教えてくれると嬉しいな」


「そういう事でしたら喜んで。

2人プレイでやれば片方が生きている限りは続けられますから、とりあえず私と2人プレイで順番にやりましょうか」


こうして2人は響子に教えてもらいながら少しずつダンスゲームのスキルを上げていったのである。


ユウとマオの身体能力なら簡単なように見えるが、音に合わせるというのは簡単なようで実に難しく、特にレベルを上げてからの裏のリズムに苦戦するようになった。


そんな中で響子は裏打ちのリズムがメインとなる三味線の曲で見本を見せたとか。

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