076 メンタル
武術において、
メンタル面を成長させないと、技術も成長しないと、
師匠より習う。
どの程度メンタルが技術に影響するか思い当たった所があるのでメモ。
少し前の話
芸事の練習中、
師匠より、
「姿勢を前に傾けるな」
と注意をされた。
もう一度、その部分をやり直し、
『え~と、前に傾けてはいけないから……』
と、思った瞬間、
師匠から、
「ほら~、傾けちゃいけないって言っただろ!」
と注意された。
『前に身体を傾け‥‥』
という『単語』を『頭の中で』
『思い浮かべた』だけで、
既に体が前に傾いていたのである。
つまり、
師匠より「やってはいけない」と注意を受けた事は、
『単語にして思ってすらいけない』
ということ。
メンタルは芸事に関しては、そこまで影響が出るということ。
ただの単語ですら、
実際に身体に出てきてしまう。
メンタル的なゆがみ-心の問題は、
『そりゃ~技術に影響でるわな~』
と、しみじみ思った次第。
当時は、『まさか単語を思うことすらだめだったか』
と思ったものであるが、
よくよく考えると、
質的に同じ事を、沢山、
既に師匠から教わっていたりする。
(質的に同じ=言い方を変えると=実質同じ)
頭の中に思い浮かべる風景で技の切れに違いが出たり、
ちょっと前の『150円』で全く技の質が違ってしまったりのエピソードも然り。
(今まで何度、『今更!!』と師匠からジャンボ鶴田ばりのジャンピング・ニーパッドを喰らってきた事やら)
しかし、この体験はちょっとラッキー。
何故なら、
師匠から注意を受けた内容に対して、
やろうと『思えば』ちゃんとアプローチが出来ると言うことであるから。
今までは、結構
『い、いや、そう言われましても‥‥‥‥』
と『思って』いたことが多いが、
『単語として頭に浮かべる』
それだけでメンタルから動きに影響を与えられるのだから。
交通標語みたいであるが、
「まず始めよう、思うことから」
である。




