表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武術覚書  作者: asada11112
69/187

069 霊能者Kさんの霊視

霊能者に相談する案件



同期の生徒Uさん。

師匠の友人の霊能者(以下Kさん)に霊能相談を、私は初めてリアルタイムでKさんの霊視を目撃。

最初から最後(?)まで見た事例。


Uさん

職業はゴミ処理関係。

U「職場が雰囲気がとても悪く、病気になったりする人も出ている自分も異様に疲労する」

という相談。

そんなに自分の身近な所で、

大きな事件でもないだろうと思って、

職場でどんな事が起こったのか聞いたら、


謎の死を遂げた人、

急に行方不明になった人、

精神に異常をきたした人、

親類が軒並み亡くなった人、

etc。


ドラえもんの四次元ポケットかというくらいにザクザク出てくる。


私「いや、そりゃもう神社でお祓いを受けた方がいいのでは?」

と聞くと、

U「うん、やったんだけどねー、翌日に神主さんは高熱を出して寝込むわ、その年の内に神社は火事で全焼しちゃってねー(笑)」


笑い事ではない!!

ほん怖に掲載されるんじゃないかと言うぐらいの案件である。

U「で、この間はスクーターで走ってる最中に何かにハンドル引っ張られて電柱に激突して、スクーターは大破して、警察には『良く無事だったね』って言われた」

私「暫くは歩きだけにするとか」

U「無駄、だって車の方から歩道の俺のいる所に突っ込んでくるんだぞ!」

私「事故まで起こしたんですか」

U「車が突っ込んでくるのは三回ぐらいあったかな‥‥」

その後、実はスクーターの事故で、手首の骨にヒビが入っていたのが判明、

翌週にはギプスを腕に巻いて練習は見学になった。


さてKさんは、相談されてUさんを霊視する。


K「何これ?、初めて見る。こんなの」

私「何が見えるんですか」

K「真っ黒いブラックホールみたいなのがUの左肩辺りに見える‥‥」

暫く悩んでいたKさん、

K「分かった、これ、職場に祟りが起こってるんだ!、黒い穴からは呪いが吹き出してきてる。」

U「と、取れますか?」

K「俺の力じゃ無理、君の職場とあと自宅のわかる地図持って来て」


と言う訳で来週の練習会の日までお預け。

結構ヤキモキする。


あけて翌週。

練習会の終わりの時間にKさんもまた様子を見にくる。

練習会後のだべりタイムに近くの公園で再びKさんがUさんを視る。


K「あ、ちょっと待って‥‥」

と何かを始めた。

私「どうしたんですか?」

K「Uの左肩にお婆さん『らしきモノ』が憑いてるから、外そうと思って‥」

私「らしきモノって‥‥どう言う事ですか?』

K「例のブラックホールから出てきたんだと思う。上半身だけの『骸骨お化け』だから、

着物からお婆さんかな〜って」


次の瞬間、

Kさんが、「うわっ!」て叫んで一目散に走ってその場から逃げ出した。

ズダダダダダダ!

ドタドタドタドタ!

なので私と、同じく野次馬していた数人の生徒も大急ぎで逃げ出す。


そして一人ポツンと取り残されるUさん。

U「えーと、オレはどうすれば‥‥」


Kさんが、

「あ〜びっくりした」

と戻ってくる。

私を含め生徒も戻ってくる。

私「一体何があったんです?」

K「取ろうとしてたら『骸骨婆さん』が、

蟹みたいにシャカシャカと、

Uの身体を伝って降りて来て、

俺の所に突進して来たから慌てて逃げた。

しかし、君ら本当に見えてないの?」

私「何故ですか?」

K「だって皆んな上手いこと『骸骨婆さん』から逃げてたぜ〜」

そうなんですか。


で、KさんはUさんの持って来た地図を見ながら霊視する。


K「うん、見つけた。この神社に行ってお祓いを受けなさい、それで君だけは何とかなる。」

U「また火事になったりしませんか?」

K「大丈夫、『塩釜神社』って書いてある。

『釜』は『火』に強いから。

あとはこの神社から『清めの塩』を買ってきて家に置いておく事。」


翌週(案件が気になってしょうがなかった、日にちが経つのが遅い!)


練習会に来たUさんをみて、

K「あ、面白い!、Kのオーラに『緑色の光』が差し込んでる。

お祓いをする事=そこの神様の眷属になるんだけど、

こんな風になるのか!」

U「いや〜とにかく邪魔が入るんですよ、

余計な用事ができたり、

神社の方も忙しくてお祓いを断られたり‥‥

無理やり捻じ込んで貰ってやっとですよ」

K「やっぱり妨害が入るんだね〜でも、早く職場を変わらないと駄目だよ。」

U「はい。転属願いを出して許可が降りそうなので。」

あと、気付いたんですけどと、Uが続ける。

U「塩釜神社のお祓いが有効で、

俺がスクーターで事故った場所って千釜通ちかまどおりって言うんですけど。」


そこまで言って、

Kさんが大きく頷く。

K「あー、そう言う事な!」

私「どう言う事ですか?」

K「Uの職場ってゴミ処理関係だよね。」

U「はい。」

K「ゴミ焼きの釜があるでしょ?」

U「有ります!」

K「全てが『釜』に繋がってる。

つまり大元の因果は、

『Uの職場のゴミ焼き釜で、何かを焼いた事』

にあるんだよ」

私「焼いたって‥‥何をですか?」

K「焼いたら祟りを起こして仕舞う何かだ。最悪レベルの呪物か、或いは多数の死体を焼いたか‥‥」

U[え〜と、はい。

確かにナマモノとかを入れてある、

不透明のビニール袋とかは、

中身を確認する暇もなく焼き釜に放り込みますからね。」

K「こう言う時は、対処が終わった後から符号の一致で分かるんだ」

との事。


そして少しして、

無事にUさんの担当が転属になって、

Uさんは取り敢えず元気でやっている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ