183 気脈整体法(仮)〜脈診の陰陽として存在する整体法〜【日本で仁神術として再発見された失われた技術】
気脈整体法(仮)〜脈診の陰陽として存在する整体法〜【日本で仁神術として再発見された失われた技術】
先に簡単に概要を書くと、
①『脈診』とは
患者の脈を診る事で、患者の気の流れの悪い部分が分かる。
②それを逆転させて、
施術者の脈を使って、患者の気の流れを良くする事が出来る。
これが『気脈整体法』
③脈診が、かなりの熟練を要するに対して、
気脈整体法は陰陽逆で、
それ程の熟練を必要とせず、かなり簡単なマニュアルで出来てしまう。
と言うものである。
以下詳細
中医学(東洋医学・漢方医学)の診断法として中核となる『脈診』と言う診断法がある。
普通は病院で手首に指を当てて1分間の脈の数を計られるが、
東洋医学ではそれだけでは無く、
職人芸として熟練すると、
血液検査やレントゲン検査などをしないと分からない様な身体の状態も当ててしまえる人間がいる。
何でそんな事が出来るかと言うと、
単に心臓の拍動をみる技術では無く、
それが『気を視る』気功法の一種だからである。
と言うか、
気功法が道教の導引法(中医学の基礎)から発生したのだから気功と脈診は兄弟みたいなものであるが。
だから脈の波形を徹底して細かく診ていく事で、
『気で相手を探査している』
状態となる。
※なお、中医学だけで無く、
インドのアーユルヴェーダでも脈診がある。非常に似通っているが、
それらの関連や歴史・成立がどうなのか興味深い。
で重要な事は、
『物事には陰陽がある』
と言う事で、
『脈診を逆転させて整体に使うことが出来る』
と言う理論になる。
それが出来ないのは『理屈的に有り得ない』
※不思議な事に、
中国本土ではこの技法は完全に消失されたものらしく、
普通にネットを探しても見当たらない。
私は日本の整体術を習った時に、
『仁神術』と言う日本人が作った技術としてこれを学んだ。
(ネットではこちらの単語で見つける事が出来るし、詳細な教科書として使える書籍もある)
明治〜大正に日本で作られ大流行した『和気功』(謂わゆる『霊術』)の一種である。
まずは中医学における人体の『脈』についての根幹となる原則として、
『脈』とは、心臓による血液を送るポンプ作用だけでなくーーー
人体の隅々に『気』を送り届ける為の『電磁パルス』である。
ーーーと言うのがある。(脈の気功的側面)
この理屈を核として、
患者の手首の脈のタイミングや強さを見る事で、
人体のどの部分の『気の流れ』が滞っているのかを知る事が出来ると言うのが中医学の『脈診』で、
施術者の脈を使って患者の『気の流れ』の悪い所を治すのが『気脈整体』である。
ちゃっちゃと進もう。
気脈整体法に必要なものは、
左右の手の、『指先』
それだけである。
気脈整体の方法は、
『気を通したい場所(大体直線で10〜30センチ程度)の両端に左右の手の指先を当ててしばらく置く』
それだけである。
ただし、
①最低でも5分以上は続ける事、
②余り強く指先を押し付け過ぎない事。
②押し付けた指先に自分の脈(心臓の鼓動・拍動)を感じて、
左右の指先に感じる、
③左右の脈をイメージでシンクロさせようとする事。
(この部分は『かなり適当』で充分)
気による整体のやり方は、
①『補』=気を注入し、気が足りないのを補う。
②『瀉』=気を抜く、気が堰き止められた所の上流に当たる部分が、
流れが止まって澱んだ水の様に、
気が澱んでが邪気となり、
のぼせて膨満状態になった(筋肉の凝り・詰まり)を取る。
この陰陽二つがあるが、
気脈整体は、『補』の効果を持つっぽい。
あくまでも自分に試した反応であるが、
下半身冷え症の私が、
足がつったり、脇腹がつったりした時に施行すると非常に良い効果が出た。
反面、頭部の『のぼせ症』や嘔吐感、マッサージにも反応しない筋肉の凝りには効かず
(パニック症・クンダリーニ症は、頭はのぼせ症、下半身は冷え症になる)、
こちらの方は『深く鍼を刺す』のがかなり効いた。
(自分で自分の首にマチ針を奥まで刺した所、著効が現れたがこちらは極めてリスクが高いので真似しない様に。)
気脈整体は非常に簡単に出来てしまう技術なので、
それ故に中国では秘されて失伝したのかもしれない。
それほど危険もないので、
興味のある方は、
自分で試してみても良いと考える。




