161 『心意六合拳の単把あるいは太極拳の掩手捶あるいは螳螂拳の衝捶』
161 『心意六合拳の単把あるいは太極拳の掩手捶あるいは螳螂拳の衝捶』
練習会覚え書きより抜粋
昔の覚え書きから多少編集して書き出したもの。
こんな感じで実験して武術の套路の中の術理を生徒に理解させようとする事が多い。
すぐに別の術理を始めてしまうので中々にやり込むことは無く、
高速で走る車に置いてけぼりになってしまう様について行けない事、多々ある。
16.0702
Youtubeのビン斬りの実験映像より。
木刀をビンに振り下ろしてもうまくいかない。
木刀は、一本であり、細かく見ると当たった瞬間、
バラバラにベクトルが発生する。
(例えば、木刀の柄の部分は上に跳ね上がり、刃の部分は下に行こうとする。)
対して、沢山の小さなパチンコ玉をゴムチューブに通したもの
(即席ブラックジャック)
を振り下ろすと柄の部分も含めて全て下に行こうとする。
ビン斬りが出来る。
中国武術の衝捶もそうしなければならない。
まずは、我は心意六合拳の単把の姿勢をする。
右拳を左手にて正中線上に固定して、高さも上下しない様に注意して歩く
歩き方は普通。
相手ではなく道場の端を目標にして歩いて行く。
相手は我を途中で止めるつもりで、両手で我が右拳を受けとめるべく、
立って待っている。
我は歩みを止めず当たっても押さず、
相手を気にせずターゲットに向けて歩き続ける。
すると、止めようとした相手が、
勁を喰らった時と同じ反応で動く。
数歩でも、一歩でも同じ。
(ただし、長い距離の方が全身の『たくさん』が同じ方向に向かい易い)
これを、拗歩捶に近づける。
脇から当たると回転してしまう。つ
正中線でなければならない。
上下してはならない。
たくさんが同じ方向に向かって行かなければならない。
単把(正中線と上下の固定)に近づける為には、
蟷螂拳の衝捶の様に右拳に左手が添られなければならない。
身体より後に手が出てはいけない。
(カタパルトは余程の上級者でないと出来ない)
前方への運動を作る為には歩かなくてはならない。
(推手的な移動は駄目、あれは戦略上の移動であり『勁を作るための運動』ではない。)
初めは肋下に構えて、尻は落とさない。
蟷螂拳の起式の様に両手を前にクロス出し
(単把か蟷螂拳の衝捶の形)
そして歩く。
相手を意識しない。




