157 正中線ネタ③
一人で考えるのは限界がある。
外からの意見を聞くのも重要だが、
私は死ぬほど頑固、
(師匠からも、あと親戚中からも言われている)
師匠曰く、
「外に情報発信して行く事で、
秘密を自分の中に独占するよりも世界に対価を払っている事になるから、
更に新しい事を見つけやすくなる」
との事。
師匠は良く外に情報発信をしている、
ただし、
パッと見、当たり前の様に言葉を偽装してある、
師匠から理論を聞いていなければ、
読み飛ばしをしてしまうほどに偽装されている。
八卦掌では、走圏と言う、
柱を立てて、そこを中心に周りを円形に巡る練習がある、
それは水平方向(横)の練習である。
陰陽で考える。
陽の練習が『横』の練習とする。
『横』があるなら対になるのは、
『縦』
では縦方向(上下方向)への八卦掌の練習は?、
それは、陽では縦になっていた、
走圏の柱を横に倒す事が必要。
それが『軽身功』である。
現代スポーツに、
水平に置かれた棒の周りを巡る競技がある。
走り高跳び!
正に、限界まで高く跳ぼうとする練習は、
『陰の走圏』であり横に倒した棒の周りを巡る練習となる。
(ベリーロールや背面跳びなど)
武術ではそれは何か?、
日本武術では、
横棒を巡る運動は基礎中の基礎として教えらる、
『回転受け身』
中国武術にもそれは有った。
地功拳、地趟拳
師匠の話では、
地趟拳が特化しすぎていて気がつかないかったが、
ロシア武術のシステマが
八卦掌の裹滾鑚掙の動きをしながら、
回転受け身をやっているのを見てハッと気付いたそうである。
師匠「武術では、別に高さで世界記録をとる必要は無い。
問題となるのは、
その使い方で、
どうやって相手をブン殴るかだ!」
目的の為の手段が武術での軽身功の使い方である。
手段の為の手段になってはいけないとの事。
ただ縦方向走圏は、
その副次効果として、
その場で自身の跳べる高さの限界を10センチ近く超える事ができた。
(尚、オリンピック選手などのトップレベルのアスリートは、
これが無意識に出来ており、
教えてもあれ以上は伸びない。
無意識にやれるからトップになれる。
肝心な問題は『凡人以下たる私に効果があるか否か』である。)
回転は、
姿勢の陰陽の究極であり、
縦に正中線を決めている『陽』の正中線の使い方に対して、
身体を積極的に倒していきグルグルと回る、
『陰の正中線』の使い方である。
陰陽極まって太極円の様に回転する、
陰陽は常にくるくると極性を反転させながら、
動いている。
動いていると同時に止まっている。
これも陰陽であり、
『静中の動』『動中の静』
(シシオドシに水が限界にまで溜まると急に動いてカッポーンとなるあの動きに近い)
このあたりがとても重要な真理を含んでいる。
日本武術の達人の逸話に、
中国武術の達人の軽身功と同じ様な逸話があるのは、
柔術の『回転受け身』と
剣術の『縦に真っ直ぐな身体』との、
陰陽がキッチリ練習されているからかもしれない。




