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武術覚書  作者: asada11112
156/187

156 正中線ネタ②

体幹の姿勢が日本や中国の武術にて、

超常的な能力や技を発する為の源泉、

切っ掛けとなっているだろう事を、

何となく日本人はイメージしている。


中国武術界では八卦掌の達人が見せる軽身功の超常的能力があるが、


日本の武術界でも、


例えば、軍隊の射撃場で数人の軍人が数メートル先から一斉に彼に向けて鉄砲を発射したら、

次の瞬間そこから消えて、

いつの間にかに射撃手を1人投げていた合気道の植芝盛平翁、


鎧をつけたまま、

水上戦で舟から舟へひらりと飛び乗った源義経の『八艘飛び』


松林蝙也斎が相手の構えた太刀の棟に乗って宙を舞ったり、


などの超常能力を発したなどの逸話がある。


現在では心道流空手の宇城憲治師範が気の効果として、

不思議な現象、達人技を見せている。


さてさて、

一番の問題は、

『私らの様な凡人(私は更にそれを下回る)に、

それらが使えるか否か』

という事。


師匠がまず非常に興味深い推理をしている。


心道流空手の宇城憲治師範の兄弟弟子(同じ師匠に就いた)、

その中でそれらの達人技が使えた者はおらず、

宇城師範だけであり、


宇城師範の弟子にも、それらの技が使えた人間はおらず、

宇城師範の御子息が出来る様になったこと、


師匠「何の違いがあるのか?、

それは『体格の相似』だ!」


宇城師範の御子息は遺伝によって体格・骨格・肉の付き方が似ている、

だから父の技を使える様になった。


それは物理的に何を示しているのか?、


①肉体の質量、重さの配分、

(上から下への力)


②そして背筋の伸ばしかた。

(下から上への力)


③その二つの釣り合い方、

(陰陽のバランス)


それらを考えて、研究することが、

達人技の再現の為の道である。


前述した姿勢の陰陽にて、

『陽を極めて陰となる』

『陰を極めて陽となる』

これは前後[水平方向]の陰陽の使い方であるが、


今回分かったのは、

更に天地[上下方向]の陰陽の使い方である、


縦方向と横方向の『陰陽』の研究の必要性がある。


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― 新着の感想 ―
[一言] YouTubeの黒帯ワールドchで紹介された、正中を取ることによって相対的に対戦相手の体と意識の軸を崩すのも、伝説的な動きのための技術の一端なのかと思いました。
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