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武術覚書  作者: asada11112
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142 門派と武器のマッチング


門派と武器のマッチング


最初に注意です。


これはあくまで私の師匠の見解であるので、

他の門派の老師がこう言う見解を持っているのかは解らないと言う事をご理解下さい。


まずは、

『中国拳法』は何から発生したのか?、

と言う事について、


師匠の見解は、

「最初は武器術から発生し、

戦争が収まって平和になって、

武器を携帯出来ない時代になって、

今まで武器を使っていた兵士が、

素手の練習をしだして、今の形態になっていった」

と言うものです。


現在の武術の習い方は、

最初は素手の戦い方を習い、

習熟してから応用として武器術を習うと言うやり方ですが、

本来は逆。


と言う事です。


面白いと思ったのはここからで、


『普通の素手の套路にワザと武器を持って行うと、

元々の套路が何を武器にしていたか解る』


と言う話。


例えば

『螳螂拳は、双剣(両刃直剣)を持って套路を行うと違和感が無い』


『八極拳・太極拳・形意拳は槍を持って套路を行うと違和感が無い』

(ただし、大槍や短槍や長槍やら大きさが違う)



『劈掛掌は棍を持って套路を行うと違和感が無い』


『八卦掌は青龍刀を持って套路を行うと違和感が無い』


と言う内容です。

(素手の套路でその武器が本当に使えるか否かは分かりません。)


今まで何度か書いた、

師匠の知り合いでブラジリアン柔術の師範をやっている(団体の主催者)の方が、

以前一度、

ボクシンググローブを持参して来た事があり、

生徒も遊びで付けさせて貰った時に、


それで中国拳法の套路をやってみたら、

『違和感しかなかった』

と言う事です。


同僚の生徒が一人、

螳螂拳の『小虎燕』(しょうこうえん)の套路を打ってみたが、

まるでスーパーマリオブラザーズのゲームのキャラの動きになってしまって、

師匠以下全員が大笑いした事があります。


師匠「ボクシンググローブは、

試合では盾にしたり、

打つ時には『武器』として使っているから、

違う武器で套路をやった状態になる」

との事。



そして重要なのは、

師匠が幾つかの流派を教えてくれている門派は、


一番基軸となる武術、

例えば、

B壇系では八極拳(つまり槍)

通備系では劈掛や翻子(つまり棍)

を基軸にしているので、


師匠を変えて門派を習う時に注意した方が良いとの事。



※注意、以下は師匠でも仮説の域を出ないと言っていますのでご了承を。


B壇系では、八卦掌が、

本来は青龍刀の八卦掌で槍を持って套路をやっても大丈夫の様なマッチングが施されているっぽい事、


通備系では八極拳が棍を使って套路をやっても大丈夫なマッチングが施されているっぽい事、


この辺り気をつけて練習しないと、

『せっかく身に付けた功夫が壊れてしまう』

可能性があるとの事です。


才能、適応力がある人間は、

無意識のうちに使い分けができるので良いのですが、


一招を知るものは千招に通じる的な

一つをあらゆる方向に展開する『体質』を持ち、

そう言う学び方を無意識にする人間だと失敗する可能性があります。


例えば、

今までB壇系の武術を徹底してずっと練習して来た人が、

途中で、

通備系の師匠に鞍替えし、

劈掛掌を徹底して練習する時は、

『使い分け』の才能が必要になり、

場合によっては、

功夫が壊れる可能性があり、


そう言う体質の人は、

どちらかの系統を捨てた方が良いかもしれない、


生徒のレベルの人が個人判断で習ってはいけなくて、

両方の師匠に許可を貰い、


一定の期間毎に、

功夫が壊れていないか、

技を一々チェックして貰って、

その都度きっちり修正して貰う必要性があるとの事。


私の知識上では、

例えば、

『柳生心眼流』の一人型では、

その型が、

棒術としてやっても可能、

二刀流としてやっても可能、

である事が心眼流の『赤本』で示されていたり、

『天地陰陽の構え』が、

あらゆる武器術にて使える様に工夫されている事が書いてあり、


しかして、

それを練習した人が、

他の流派に乗り換えたりした時に、

その感覚を新しく入門した流派に持ち込むのは良いのかどうかが分かりません。



今回は、

かなり微妙かつ難しい、デリケートな内容で、

直に鵜呑みには『しないで』、

練習する時には頭の片隅に置いて欲しいと思います。


因みに、

太極拳の『忽雷架』を、

B壇系の人が習熟し、

中国で忽雷架が伝承されている、

『王圪壋』

で交流した際に、雰囲気にかなりの差があった事、

B壇系のR公が、

台湾で忽雷架を練習していた人と交流した際に、

「私は陳氏太極拳を知っている。貴方の動作は真正なものだが発勁がない」

と指摘し、された側も、

「確かに私は幾つかの発勁がわからない、貴方は誰の太極拳を見たのか?」

「陳発科だ」

「なんだ、私は陳発科の父親から習ったんだ」

と言うやり取りから、

R公が彼の発勁を手直しして貰った、

と言う経緯があったが、


実際に王圪壋で差が出たのは、

R公が少し悪戯をして、

忽雷架に李書文八極拳の発勁を入れたのではないかと、

師匠が仮説を立てていた。


師匠の推理では、

「B壇八極拳は大槍、

太極拳のは短槍から来ているので、

大きな差ではないが、

大陸の忽雷架と差が出たのだと思う」

との事。

(これも推理の域を出ないので注意)


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― 新着の感想 ―
[一言] YouTubeで空手の中達也さんとプロボクサーの村田諒太さんの対談動画がありました。 そこでボクシンググローブは親指が握れないから空手の打ち方では違和感があるっていうのと、ボクシングでは顔を…
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