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説話104 元魔将軍は授業科目を決める

 大体の授業科目と担当する先生は決まってきたんだ。


 言語科目:イザベラ先生とスルト先生


 イザベラ先生は人間の国々で共通する言葉と文字を教える。


 スルト先生は魔族たちが共通する言葉と文字を教える。



 数学科目:イザベラ先生とマーガレット先生


 イザベラ先生はこの世界で一般的に使われている算数を教える。


 マーガレット先生は異世界の数学を教える。


 ボクが勇者たちに教わった異世界にある数学の知識をマーガレットにも教えたので、それを彼女が子供たちに教えていくんだ。



 歴史科目:アダムス先生とスルト先生


 アダムス先生はこの世界の基本的に知られている歴史を教える。


 スルト先生は補足的に神話にまつわる伝承や魔族側の歴史を教える。



 社会地理科目:アダムス先生とマーガレット先生


 アダムス先生は人間の社会制度や構造、人間の国々にある主な河川や山脈、街などを教える。地理についてはイザベラが補助でアダムスが知らない現在のことを教える。


 マーガレット先生は魔王領の社会制度や構造、魔王領にある主な河川や山脈などを教える。ただし、魔王領の都市や要塞については教えない。


 一応ね、魔王領の機密なんだ。



 体育項目:マーガレット先生


 マーガレット先生はボクが教えた異世界の球技、陸上、水泳などを教える。



 家庭科目:マーガレット先生とイザベラ先生


 マーガレット先生は料理や被服の裁縫、木材や金属を使った物作りなどを教える。


 イザベラ先生はパンやお菓子焼き、装飾品の裁縫、音楽や園芸などを教える。


 イザベラは自称深窓の元悪役令嬢だけであって、そういった貴族の教養は備わってる。暴食のペット、侮りがたしだね。




 基本的な授業科目はそれで定まって、特別授業として魔法、剣術、体術と格闘技に神学を組んでいるんだ。こ


 れが勇者養育計画の(かなめ)なのよね。これらだけは子供たちの特性に合わせて、勇者組、聖女組、賢者組に戦士組と分けてからそれぞれの授業を行う。


 ただ、一通りのことは教えていきたいので、基礎授業は全員が出席しなければならないんだ。



 魔法科目:スルト先生


 スルト先生は魔法全般の知識、実用と応用、魔力操作を教える。



 剣術科目:マーガレット先生とデューさんたち先生


 マーガレット先生は実戦的な剣術や実技を教える。


 デューさんたち先生は基本的な剣術を教える。


 ――え? なんでデューさんたちって? だって、デューさんたちが物陰からボクたちの話し合いを涙ながら盗み聞きしてたもん。


 先生にしてあげたらさあ、全員で剣の舞してすごく大喜びをしてたよ。



 体術と格闘技科目:マーガレット先生


 マーガレット先生は武器無しでの対人戦や対魔族戦の技術、戦闘や移動時の体捌き、隠密行動の技能を教える。



 神学科目:アダムス先生


 世界に伝わる三大神、人間の国々ではすでに失われた男神と女神に暗黒神が説く神のお告げ、守るべき倫理や道徳などいわゆる神の教えを教える。




 実は勇者組と聖女組にとって神学科目は必須で重要な授業なんだ。


 特に勇者の身に宿る聖気は神からの賜物、こればかりは学ぶことができない。男神と女神を敬うことで得られる恩恵なのさ。



 男神と女神が御身をお隠しになったとは言え、男神と女神は確かに地上にいるんだ。その行方が知られることはないというだけのこと。


 だから、神を崇拝することで今でも神からはその深い愛情を得ることができる。


 それを人間に限らず魔族すら神を崇めることを忘れてるんだ。魔王領は魔王様が居るからだれも神を敬おうとしないけどね。



 勇者候補たちのため、授業が始まる前にボクは立派な神堂を建てることにする。


 そこでアダムス先生が神様について教えていくし、普段から勇者候補と聖女候補たちは神にお祈りを捧げる習慣を身に付けなければならない。


 ――すべては魔王様に立ち向かうために。



お疲れさまでした。

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