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第6話 ―晩餐―

 悠達がカミラに案内された一室は、6人での食事に過不足無い広さと言えた。

 よく磨かれた白い石造りの室内は、柔らかな光に照らされており、清潔感溢れる上品な雰囲気を見せている。

 中央には、クロスの敷かれた大きなテーブルと椅子が置かれていた。


 そして、その向こうに人影がある。

 褐色の肌の幼い少女――レミルが、上機嫌な様子で席に付いていた。濡れ鼠だった身体も衣服も、今はすっかり乾いている。

 彼女は、八重歯が覗く満面の笑みを見せながら、


「うむ、待ちわびたぞ我が臣下よ!」


「だからちげーっての」


「ちなみにボクも違うからね?」


 美虎みことアリエスのぴしゃりとした否定に、レミルが不満そうにぷくっと頬を膨らます。

 しかしすぐに気を取り直し、テーブルの料理を子供らしく元気の良い仕草で指し示して、


「まあ、よかろう。いずれ我のカリスマにひれ伏す時が来るだろうからな!

 とにかく早く座るのだ、我はお腹が減って仕方が無い」


「ご遠慮なくどうぞ」


「あはは……じゃあ、失礼します」


 カミラに勧められるがまま、悠達は座席に付く。

 悠の両隣に美虎と伊織いおり、対面にレミルとアリエスという構成だ。


 5人が席に付くと、カミラがてきぱきとした動作で食卓に料理を並べていく。

 ルルの余裕ある優雅さやティオの一生懸命さ溢れる動作とは異なる、無駄の感じられない、効率的な動きである。それでいて静粛であり、食器が鳴る音は一切聞こえない。

 まるで精密機械である。


 見れば、食卓に置かれた料理は5人分しか無いようだ。


「カミラさんは食べないんですか?」


「給仕の仕事がありますし、私には必要ありませんので」


「……?」


 悠は首を傾げながらも改めて食卓へと目を向けた。

 皿には保温のためだろうか蓋がしてある。カミラが静かに蓋を取り、その中の料理が姿を現し、


「うわぁ……!」


 悠は感嘆の声を上げた。

 魚や野菜を中心にした料理のようであるが、その彩りや形状のバランスが絶妙なのだ。精密な計算の上に成り立つ芸術品が、更の上に完成していた。

 視覚を楽しませる、という意味では悠が今まで見た料理の中でも、間違いなく随一である。


「すごい、綺麗ですね……カミラさんがやったんですか?」


「完璧な仕事をモットーにしておりますので」


 カミラは無表情であるが、どこか誇らしげに胸を張っているようにも見えた。

 伊織や美虎も、見惚れるようなため息を漏らしている。


「……うむ、確かにこれは凄い」


「美味そうだな……」


 もし料理屋の店先にサンプルとして置かれていたら、満腹の状態でもふらりと立ち寄ってしまうかもしれない、そう思えるほどの巧の技だった。


 俄然がぜん、味の期待感も増すというものである。

 漂う料理の香りは少し独特ではあったが、これも食欲をそそる香しい芳香に思えてくる。

 僅かに、腹の虫が鳴く気配があった。


「綺麗でしょ、カミラの料理の盛り付けは世界一かもしれないねー」


「我の部下であるぞ、もっと褒めるがよい!」


 アリエスの言葉に、レミルがまるで自分が褒められたかのように目を輝かせ、両手を組みながら頷いていた。

 当のカミラは相も変わらずの無表情なお澄まし顔である。皆の賞賛を、当然のことである、とでも言いたげに受け止めていた。


「では皆様。冷めないうちにどうぞ」


 カミラの言葉によって、夕食が始まった。

 悠達3人は、「いただきます」と口にし、アリエスやレミルはそれぞれ言葉は発さず、祈るような、感謝をするような仕草を見せた。

 それが、この世界における食前の作法のようで、多少の差異こそあれ食事時にはルルやティオも似たようなことをしている。


「ちょっと、勿体ない気もしますね」


「うむ……」


「確かにな……」


 ナイフとフォークを手に取り、料理を取り崩そうとして――悠は苦笑を浮かべながら、食器を皿の上で彷徨わせる。


 皿の上には、料理で作られた宝石箱。

 まるで、芸術家の作品を壊すような後ろめたさがあった。

 気まずげに料理を見下ろす3人にカミラは、


「どうかお気になさらず。またいつでも作れますので」


 レミルとアリエスは、既に料理を取り崩して口に運んでいる。

 悠も意を決し、魚の切り身を思しき料理にナイフを入れる。中まで火が通っているのだろう、身は簡単にほぐれる。

 漂う香りは、やはり独特のものだった。


「じゃあ……」


 悠は、フォークでほぐした身を口に運ぶ。

 白身魚の柔らかな身を噛み、口の中に味が広がり、


「ん……?」


 違和感。

 それは、料理の完璧な見た目がもたらすイメージとの齟齬そごである。


 ぼんやりとした味であった。

 しょっぱいとも、甘いとも、辛いとも、苦いとも言い難い、茫洋ぼうようとした味が口内に広がる。

 その結果、魚の身に残った生臭さが、より強調されて舌を包む。

 咀嚼し飲み込むと、その生臭さが余韻としてへばり付いた。


「…………」


 もう一口、今度は付け合せの温野菜と共に食す。


 やはり、印象は変わらない。

 野菜の味がしない。

 霞か何かを食べているような心地である。


「…………」

「…………」


 両隣を見てみれば、伊織と美虎もとても微妙な顔をしたまま料理を口にしていた。


「味はいかがでしょうか?」


 カミラが、悠達に感想を求めてくる。

 無表情であるが、悠には真剣で真摯な様子に見えた。


「そ、そうですね……」

「えーと……だな……」

「まあ、なんだ……」


 今感じている印象を、一言で表現できる概念がある。


 つまり、不味い。


 だが、恐らくかなりの手間をかけて作ってくれたであろうカミラに対して言うには、かなり憚られる言葉で――正直に言うべきか否か、悠の中で激しい葛藤が生じていた。

 美虎や伊織も、同じことを考えているような表情である。


「魚の自然な風味が……」


 そもそも、ここは異世界である。

 地球でも孵化直前の卵や、虫などを好んで食べる風習があるように、この味も一種の文化の違いなのではないだろうか?

 カミラやレミル、アリエスにとってはこの味は美味なのかもしれない。その価値観の違いを、「不味い」という一言で切って捨てて良いのか。


 懊悩おうのうしながら対面の二人、レミルとアリエスを一瞥すると、


「なー、カミラ。今回も不味いぞ、なんか臭い」


「ボクも不味いと思うなー」


 テーブルに突っ伏しそうになった。

 二人のきっぱりとした批評を受けたカミラは、その答えをある程度予測していたのだろうか、特に動揺や落胆した様子もなく頷く。


「ふむ、今回も失敗ですか……お三方も同意見で?」


 悠は、引き攣った笑顔を浮かべながら、


「物凄く人を選ぶ味じゃないかと……」


「……不味いよ! 分かってて食わせたのかよ、気を使わせやがって! 完璧な仕事どこ行ったんだよ!」


 美虎がたまりかねた様子で叫ぶ。

 伊織も、無念そうに料理を突っつきながら呻いた。


「これほどの見た目で、何故こうも残念な味になってしまったのだ……」


 料理の見た目が素晴らし過ぎただけに、期待した味とのギャップで余計に不味く感じたという部分もあるだろう。


 アリエスが、味がしないであろう野菜を口に運んで嚥下し、


「まあ、やっぱ仕方ないよね、カミラは味とか匂いとか分からないし」


「え……?」


 味や匂いが分からない。

 つまり、味覚や嗅覚が無いということだろうか。


 悠達は、怪訝に眉根を寄せ、カミラを見やった。

 3人の注目を集めるカミラは首を傾げ、「おお」と無表情のまま手をぽんと打つ。


「そういえば、お客人方には言っていませんでした」


 そして続けた言葉は、



「私は、人間ではありません」



「はっ?」


「どういうことだよ……?」


「私は、この夢幻城を制御するために魔道で造られた人工知性体です。人間と同じ意味での五感は、私の機能にはありません」


「つまり、夢幻城はカミラそのものってことだよ」


 人工知能、AI。

 夢幻城という極めて高度で強力な城塞を制御するための、システム。


 目の前の女性は、そういった存在だということか。

 しかし美しい妙齢の女性の姿で立つ彼女は、確かな実感をもって存在している。無表情さこそ機械や人形めいた印象はあるが、その姿は人間にしか見えなかった。


 悠の考えを察したのだろうか、カミラは自分の胸に手を当てながら、


「この身体は、夢幻城わたしの端末のようなものです。細やかな作業を行うにはこちらの方が都合が良く、消耗も少ないので」


 人間に近い判断を行うことの出来る、人工の知性。

 IT技術が発展した地球でも未だ実現していないであろう存在が、目の前にある。


 この世界は一見すると地球より前時代的に見えるが、それは魔道という地球には無い技術体系と共に発展してきたからなのだろう。

 ある意味では、地球以上に文明が発達している世界なのかもしれない。


「凄いですね……」


「魔道科学の生み出した最高傑作の一つであると自負しております」


 悠は、感銘と共にカミラを見上げる。

 語るカミラの立ち姿も、どこか誇らしげに見えた。


「どうだ! カミラは凄いであろう! ごはん不味いけど!」


 レミルが薄い胸を思いっ切り反らして自慢する。


「だから、カミラの主である我はもっと凄いのだ!

 そうであろう、カミラ、アリエスよ!」


「無論――」


 カミラは、しかと頷き、


「私の方が凄いに決まってるじゃないですか」


「レミルぅー、カミラに謝ろう?」


「貴様らぁぁぁぁぁ!」


 アリエスは、涙目でぽかぽかと殴りつけてくるレミルを両手で受けながら、悠達に朗らかな顔を向け、


「……ま、とりあえず食べちゃおうよ。不味いけど、食べられないほどじゃないでしょ?

 冷めたら、もっと不味くなるよ」


 カミラたちの遣り取りを半眼で眺めていた美虎と伊織が、ため息まじりに頷いた。


「そうだな、とっとと食っちまおう」


「うむ」


 眉根を寄せながらも、再び料理に取り掛かる。

 悠の喉を、茫洋した味に引き立てられた生臭さが通り抜ける。

 ……多めの水に頼りながらも、何とか食事を平らげることには成功した。






 カミラが空になった食器を下げている最中、美虎が口元を拭いながら、レミルへと話を振る。


「……おい、レミル」


「我を呼び捨てにするとは無礼であるぞ! このおっぱいお化け――」


「――今なんつった?」


「ひぃっ!?

 も、申してみよぉ……」


 鋭い眼光にあっさりと屈したレミルが、潤んだ上目遣いで彼女を見上げる。

 美虎は、やり辛そうに嘆息しつつ言葉を続けた。

 

「お前、いつもあの不味い飯食ってるのか?」


「うむ……我も、ときどき来るアリエスも料理はできん」


 アリエスが「てへっ」と舌を出す。


「そうか……」


 美虎の目が細まる。

 悠には、彼女の瞳に嘆くような、憐れむような色が浮かんでいる気がした。


 悠は、レミルを見やった。

 ひと月前に、家族や仲間を失った少女を。

 それ以前は、普通の食事を、皆と一緒に取れていたのかもしれない。


「カミラ、ここの厨房は人間にも扱えるようになってるのか?」


「はい。問題ありません」


「……よしっ」


 美虎が、気合いを入れるようにばしっと両手を合わせながら、立ち上がった。

 自分の席の食器を手に取り、てきぱきと配膳台へと運びながら、


「カミラ、オレも片付けを手伝うから、終わったら厨房を見せてくれよ、あと食材も」


「それは構いませんが……」


「……美虎先輩?」


「どうしたのだ?」


 美虎は、その傷ある美貌に頼もしげな笑みを浮かべる。

 悠が今まで見た彼女の表情で、もっとも生き生きとしているかもしれない。


「明日はオレに料理を作らせてくれよ、こう見えても得意なんだ」


 その声も、どこか弾んでいるように聞こえた。






 そうして夕食が終わり、美虎はカミラと共に厨房へと消えた。

 美虎の足取りは軽く、鼻歌すら聞こえてきそうなほどだった。まるで、お気に入りの玩具を見つけた子供のように、瞳を輝かせていた。


 悠は今、伊織やアリエスと共にレミルの寝室へと来ていた。

 夢幻城は全体的に荘厳な造りをしているが、この部屋は年頃の少女らしい、可愛らしさのある内装であり、柔らかな雰囲気に包まれていた。


「それで、ここをこうするとだな――」


「おお、ほんとだ……!」


 レミルにせがまれ、悠と伊織は地球の事ついて語り聞かせていた。

 今は伊織が主となって、数少ないこちらに持ち込めた地球文明の産物であるスマートフォンを見せ、遊ばせている。


 当初はすぐに電池切れで使い物にならなくなると思われていたが、充電器を持ち歩いていた者がいたこともあり、玲子と繋がりのあったブリス商会の伝手によって充電できる環境が整っていたのだ。

 通信はできずとも便利な機能は多く、未だ持ち歩いている者は多い。


 レミルは悠のスマートフォンを借りて、はしゃいだ声で操作していた。


「魔道を使わずにこんなことが出来るなんて、お前たちの世界はすごいなあ! これはどうしてこうなるのだ?」


「う、うーん……専門的な話は、ちょっと」


 レミルの弾んだ声は、すぐ下から聞こえてくる。

 悠の膝の上に彼女が座っているからだ。


 何故か、この“夢幻ファンタズム”の王は悠の膝の上を自分の席として所望して来た。

 「……だめか?」などと彼女の金色の瞳に上目遣いに見つめられて断れる者はいないはずである。

 先ほどから、レミルは悠に妙に懐いていた。


「ユウよ! ここ触ったらなんか違うの出て来た! 何だこれは? 絵が動いているぞ!」


「ああ、これはね――」


 レミルは今、椅子に座った悠の膝の上に小さなお尻を乗せながら、その瞳を輝かせてスマートフォンを夢中で弄っている。

 ただ単に画面がスライドするだけでも面白くて仕方が無いらしい。

 その姿は10歳の子供相応の姿であり、その微笑ましさに悠は口元を綻ばせた。


「ねえねえ」


「わっ!?」


 不意に、両肩に手が置かれる感触がある。

 視界の端に、流れるような蒼穹が揺れていた。


「ボクもやりたいよ、もう1個持ってないの?」


 アリエスが、悠の肩越しにひょこっと顔を出している。

 頬が触れ合うほどの近くに、精緻で無垢な美貌がある。背中に彼女の柔らかな身体の感触があった。

 心臓が高鳴る。頬が熱くなる自覚がある。声が上擦った。


「ええ、えと、い、いや、持ってないよ」


「そっかー、じゃあイオリの借りていいかな?」


「……別に構わんが」


 伊織は、少しだけ迷った様子を見せるが、アリエスにスマートフォンを差し出した。

 苦手意識があるのだろう、アリエスの無害な振る舞いに毒気を抜かれ、警戒心が緩みそうになるのを耐えているようにも見えた。


 アリエスは「ありがとっ」と受け取ると、レミルと一緒に無邪気な黄色い声を上げながら遊び始める。

 見た目の年齢は悠達と同じぐらいに見えるのに、そのはしゃぎ様はレミルと同じ、年端もいかない幼い少女にも思えた。


 思えば、アリエスの天真爛漫な振る舞いは、子供っぽさのように見える。

 まるで成長した身体のまま生まれてしまった幼子のようだ、と悠はらちも無いことを考えていた。


「おっ?」


 アリエスの弄っていた伊織のスマートフォンが、何かの写真を表示したようだ。

 他人の携帯をじっと見るのも失礼かと目を離していたが、僅かに視界に入った光景が、瞬間記憶で脳裏に焼き付く。


「何かイオリが出て来たよ。周りの人は家族かな?」


 5人の女性が映っていた。

 伊織と、やや年かさに見える女性が一人、伊織より年上の若い娘が二人に、年下に見える少女が一人。どこか伊織に顔立ちが似た、美しい女性達だ。

 皆、巫女装束を来て仲良さげに映っていた。


 総じて、とても印象的な身体的特徴を持っている。

 ただ一人――伊織を除き。


「あはは、イオリ以外みんな胸おっきいな!

 イオリより小っちゃい奴もおっきいぞ! イオリだけ胸小っちゃいなー!」


「ぎゃあああああああ! 何ばしよっとか! 返すばい!」


「えー、まだちょっとしか触ってないよ、もう少し遊ばせてよー」


 獣のように飛び掛かった伊織を、アリエスが身軽な動きでかわしている。伊織も相当に運動神経が良いはずであるが、アリエスの曲芸じみた動きには付いていけないようだ。


「あっ……」


 家族の話題を、親を失ったレミルの前に出して良かったものか。

 悠は、地雷を踏んでしまった予感に、恐る恐る膝に座るレミルを見下ろす。


「あはは! 頑張るのだー!」


 上機嫌に喜んでいる。

 特に沈んでいる様子は無く、悠は胸を撫で下ろした。

 そのまま、涙目でアリエスを追いかける伊織を眺めていると、


「……何やってんだ、お前ら?」


「ずいぶん楽しんでおられるようで、何よりです」


 美虎とカミラが、部屋に入ってきた。

 明日の食事の相談が終わったのだろう、美虎はメモらしき紙を手にしていた。

 レミルは、ぱっと表情を輝かせる。カミラに駆け寄り、悠から借りているスマートフォンを掲げながら、


「おお、遅いぞお前達!

 カミラ、カミラ! これ見ろ! 凄いんだぞこれ!」


「ほう、あちらの世界の発明品ですか。興味深い」


「ねえねえミコ、この絵見てよー」


「何だよ慣れ慣れし……ん?

 ああ、なるほど。それで島津、お前は胸にコンプレックスを……」


「なに憐れみの目で見とっとか! この勝ち組が! 勝ち組がぁ……!」


「……良く言われるけどよ、これはこれで不便なんだぜ。

 ぶっちゃけ邪魔だし色々と気を使うし……オレはお前みたいに小さい方が羨まし――おい! 泣くなよ! 睨むな!」


「なあなあ、触ってみてもいいか?」


「駄目に決まってんだろこのガキ!」


 かしましい、という言葉そのままの喧騒。

 男としては入り辛いことこの上ない話題と空気である。というか話を振られたら困る。

 しかし、それでも悠は、


(……いいなあ、こういうの)


 確かな幸福を感じて見つめていた。

 こんな時間が、永遠に続けばいいのに、と。

 彼女達だけでなく、朱音やルルやティオ、冬馬や玲子に省吾達、皆と一緒に。


 1年後も、その先も、ずっと、ずっと――

本当は1万字ぐらい投稿する予定だったのですが、思いっきりオーバーしそうなので分割します。

次話はたぶん明日、遅くても明後日には投稿予定です。

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