第18話 ―マダラ―
部屋は、緊張感に包まれていた。
マダラの言葉を、皆が待っている。
彼は一体、どのような要求を悠と粕谷に突き付けてくるのだろう。
そして、ティオを粕谷から救う可能性はあるのだろうか。
悠はそのことを気にかけていた。
悠と粕谷の喧嘩の決着を付けるとマダラは言っていた。
まさか、またあの喧嘩を再開しろと言い出すのではないだろうか。
それは困る、十中八九勝てない。
悠は不安も露わにマダラを見上げ、マダラはそんな悠達を眺めながら、愉快げに紫煙を燻らせていた。
「おうおう、いい顔しとるのぅ。
そんなに儂の言葉が待ち遠しいか、なあ白スケ」
マダラが、机の上から悠を見下ろして問いかける。
悠は、冷や汗を流しながらも、頷いた。
「呵っ呵、そうかそうか。
……が、その前にまだ挨拶しとらんかった馴染みがおるんでな。ちいと待てや」
そう言い、マダラは視線を悠から移す。
その視線の先にいるのは、狼人の少女、ルルである。
ルルはマダラの視線を受け止めると、恭しく礼をした。
「お久しぶりです。お師様」
……師?
悠は、ぽかんとした顔でマダラとルルを見る。
他の皆も、意外そうな顔で事態を見守っていた。
マダラは煙管を咥えた唇を歪め、ルルに応えた。
「おう、狼のお嬢。達者そうじゃの」
悠は、驚愕を浮かべてルルを見遣る。
ルルは悠の視線を受け止め、苦笑を浮かべながら事情を語った。
「……マダラ様は、私の主だったことのある御方です。
奴隷商の下にいた私を買い取り、魔道の深奥を教えていただきました」
ルルの、前の主。
それはつまり、彼女を――
「呵呵っ、安心せい白スケ。
別に儂は手を出してはおらん、儂は乳のでかい女子でないと摩羅が勃たんでな。
お嬢は守備範囲外というやつじゃ」
悠の表情から察したのか、マダラが悠の内心の疑問に先んじて答えを出す。
ルルもそれを肯定するように、頷いていた。
一方、朱音と美虎が、心底嫌な顔をしながらマダラから距離を取る。
だがマダラは特に気にした風もなく、紫煙を吐きながら言葉を続けた。
「お嬢には面白い才能があった。
儂はちと、それを形にしてやっただけよ」
ルルの魔道――あの、矢と共に放たれる風の力だろうか。
確かにあれは強力な魔道だとは思う。魔術の中でも強力な部類だろう。
ともかくにも、二人はそれなりに親しい知己のようだった。先ほどのルルの態度にも、合点がいく。
悠は、話が逸れたついでに彼にずっと抱いていた疑問を問うことにした。
「あの……マダラさん、ちょっといいですか?」
「……ん? 言うてみい」
マダラは、片眉を上げて続きを促す。
その疑問は、彼との初対面から抱き続けていた疑問である。
「マダラさんは、日本人……なんですか?」
その顔立ち、服装、そして「斑」という名を鑑みても、彼は日本人にしか見えなかった。
彼は、悠より以前に召喚された異界兵なのではないか。
それが悠の抱いていた疑問である。
マダラは悠の質問に、
「おうとも、生まれは日の本、江戸の浅草。
正真正銘の日本男児よ」
あっさりと頷いて肯定した。
しかし、異様に聞き捨てならない単語が混じっている。
……江戸?
江戸時代の江戸だろうか。
江戸時代は確か西暦1603年から1868年に渡る時代であり、悠達の来た2014年から逆算すると、マダラは少なくとも146年ほどを生きていることになる。
翁のような話し方の男であるが、それでも長寿どころではない。
幾つもの疑問符を浮かべる悠を助けるように、玲子が口を開いた。
「……マダラ。自称占い師にして、世界最高峰の魔道科学者。
約300年前、列強大国の一つに過ぎなかったフォーゼルハウト帝国に突然現れて、帝国の世界制覇に多大な影響を及ぼした人物」
そして玲子がマダラを見る目が、細められた。
その眼光は、いつになく鋭かった。その口調もまた、忌々しげに吐き捨てるようである。
「私達を召喚した機械魔道装置“異界戦奴召喚機構”、そして私達の魔道を封じている“魔封結界”、その2つの設計者よ」
「なっ……!?」
誰かが、驚きの声を上げる。
悠も、そして他の皆も同様であった。
つまり、この男はある意味では全ての元凶と言える人物である。
悠は戸惑いを多く含んだ視線であったが、朱音や省吾、伊織といった武闘派のメンバーはかなり強い敵意を以て彼を睨んでいた。
今にも飛び掛かりそうな気配である。
そしてマダラは、そんな視線の圧を凪のように受け流して、暢気に煙管の灰を落とし、鼻歌を歌いながら煙草を詰めていた。
そして何ら悪びれる様子すらなく皆を見下ろし、
「よう知っとるのう、大和撫子。儂の名の本当の意味を知る者はそう多くないんじゃがな。
帝国ん中に相当な人脈を張っとるようじゃ、感心感心」
玲子の視線が更に鋭さを増した。それは、朱音や省吾のような戦闘要員の持つ視線とは別種の鋭さであり、彼等には持ち得ない凄味を含むものだ。
しかしマダラは微塵も揺れず、その視線を真っ向で受け止めていた。
むしろ愉しげですらある。
「そうよ、お主らをこっちに引きずりこんだあの機巧を考えたんは儂よ。
どうじゃ、驚いたか、呵呵呵!」
誇らしげに言い放った。
「……ま、儂はお主らと違って自力でこっちに渡ったんじゃがな。凄いじゃろ?
徳川の太平の世が詰まらんかったでな」
部屋の空気が、一気に険悪となる。
悠以外の地球人の皆がマダラを睨んでおり、ルルは苦笑を深めてその様子を見ている。ティオはただただ戸惑っていた。
悠は、迷っていた。
マダラは、恩人でもあるのだ。
彼がいなければ、ティオはほぼ確実に死んでいた。
先ほどまで、悠はマダラを畏れつつも好意を抱いていたし、衝撃の事実を知った今でも、その感謝の念は消えてはいない。
当然、憤りに近い感情もあり、悠はひたすら複雑な思いでマダラを見上げていた。
マダラはそれらの視線や表情を、満足げに眺めながら紫煙を燻らせている。
「儂に殴りかかりたい小僧もおるだろうがのぉ、止めとけ止めとけ。
仮にお主らの魔道が使えたとしても、その万倍の人数があっても無理じゃ、儂には指一本触れられん」
冗談じみたような台詞に聞こえた。
ここには悠、省吾、伊織、美虎、粕谷といった第三位階の使い手が5人もいるのだ。
もしその魔道を如何なく使うことが出来れば、相当な戦力のはずである。
だが、それを冗談と笑い飛ばせない高密度の存在感が、この男から感じられる。
この男の言葉はただ事実を言っていると、感覚的に理解していた。
「……皆様、おやめ下さい。
マダラ様の仰っている言葉は事実です」
ルルが声に緊張感を漲らせながら制止の言葉を放つ。
「……そうね」
玲子が、嘆息しながらルルに同意した。
その声色は、諦観に満ちている。
「知ってるでしょ、魔道には四つ目の位階があるって」
魔道には、この魔法の先がある。
それは、単身で世界の覇権すら狙える存在。
「“天”の一人。
“偽天”のマダラ……それが彼よ」
そして悠は、後にその意味を勉強した。
第四位階“天”。
それは、世界の外側へと干渉し、天の領域に揺蕩う神格に触れ、同化する手段であるという。
その力はまさしく神威の顕現であり、戦闘となれば魔法で抗することなど不可能であると書かれていた。
それが、目の前の傾奇者だというのだろうか。
マダラは、皆の驚愕の視線を浴び、
「呵呵っ、そうよ、儂が“偽天”よ!
どうじゃ、もっと褒めい!」
呵呵大笑を上げる。
そして一しきり笑った後、マダラは表情を最初の悪童めいた笑みを浮かべている。
「……さて、儂の凄さも分かったようじゃし、話も通しやすいじゃろ。
そんじゃ、本題に入ろうかい」
マダラは、悠と粕谷の二人に視線を戻す。
その爛々とした眼光の内に何を思っているのかは、窺い知ることが出来ない。
そして次に、ティオに目を落とし、にやりと唇を吊り上げた。
「要はそこの森人のお嬢を巡っての喧嘩でええんじゃろうが。
なら最後までやり通すんが筋ってもんじゃ」
嫌な予感が的中しそうな言動に、悠は身体を震わせた。
一方、粕谷は喜悦の笑みを浮かべて、悠を横目に見下ろしている。
いくら超再生があっても、歴然とした体格差というものがある。戦力的には女と男の殴り合いだ、勝ち目など無い。
そして、悠の超再生が魔道に因らないことがほぼ確実にバレる。
あるいは、粕谷が疲れ果てるまで超再生で耐えるという手段もあるのだろう。
しかし、悠の身体の能力は想定しない要素のはずだ。止められる可能性の方が高いのではないだろうか。
「……ティオを賭けて、勝負しろってことか」
緊張感を滲ませた省吾が、問いを投げた。
彼は女性達を後ろに下げ、1歩前に出ている。
マダラは頷き、悠と粕谷に目を戻す。
「然りじゃ、漢の喧嘩は華よ。派手に咲いて散るのが本懐ってもんじゃろう。
じゃから、儂が下す沙汰は――」
悠は、苦悶を浮かべて、
粕谷は、期待を浮かべて、
二人はマダラの続く言葉を待つ。
マダラの笑みが、吊り上った。
それはとても意地の悪い、悪戯をする直前の悪童の笑みだ。
さてどんな反応をするだろうかと、期待に目を輝かせているような気がした。
次に続く言葉は、少なくとも悠の想定を超えていた。
「――魔法を使ったバチバチの喧嘩よ。
どうよ、滾るじゃろうが?」
背筋が凍る心地があった。
「ちょっと……!」
誰よりも先に噛み付いたのは、玲子であった。
彼女は珍しく焦燥に満ちた表情を浮かべ、いつのも余裕は全く見えない。
「ふざけないで! どちらか死ぬわよ!?」
その通りである。
悠の持つ、十の白刃。
粕谷の持つ、鋼の蟷螂。
双方ともに、剣呑極まりない兇器だ。人に向けるなど、考えられないことだ。
そんなもので戦い合えば、どちらか、あるいは双方に致命的な結果をもたらすことは想像に難くない。
「あんな化け物と殺し合ってるのよ、この上、人間同士で殺し合わせる気!?」
玲子の声は、とても切羽詰っているように思えた。
それは、絶対に越えてはならない一線だと、懸命に訴えているようだ。
マダラは、玲子を見下ろし、薄い笑みを浮かべている。
「既に何度かお主ら同士で小競り合いも起きとるじゃろうが」
「大大的に認めてやるのとは意味が違うのよ! それに、まだ死人は出てないわ!」
マダラの笑みは変わらない。
だがその眼差しには、どこか感心しているような様子があった。
よく気付いていると、出来の良い生徒を見る教師のような目線が含まれているような気がする。
「ほうほう、お嬢、この世界の“裏”についても知っとるようじゃな?
大したもんじゃ、生き残れれば大物になるぞ、儂が保障しちゃろう」
一体、何の話をしているのだろうか。
悠は当事者なのにまたもや置いてきぼりにされた。
「じゃが諦めい。もう成るようにしかならん。お嬢だって本当は薄々気付いておるんじゃろうが。
むしろ、今のうちからこうやって“慣れて”おいた方がええと思うがのう」
「…………っ」
玲子は、悔しそうに歯噛みしながら引いた。
あそこまで余裕の無い玲子は初めて見た。
少なくとも、玲子は止めることを諦めたようだ。
だが、魔法で人と戦いたいかと言われれば、断じて否だ。
別の方法は無いのかと、悠はマダラに問いかけようとして、
「俺は受けても構わねぇぜ」
粕谷の言葉に、耳を疑った。
彼は、悠のことを凶相を浮かべて見ている。
「……“殺して”も、罪には問われねぇんだろ?」
殺意。
粕谷の目には、そんな負の感情の極限が込められていると、悠は直感した。
そこまで、なのか。
粕谷はそこまで――
「当然じゃ、ま、殺すまでやれとは言わんがな。
どちらかが降参するか、戦闘不能となるまで、とでもしておこうかの。
白スケよ、お主もそれなら受けてもええじゃろう?」
戦闘不能――それなら、あの鋼の蟷螂を倒すだけで事足りるかもしれない。
悠の胸中に、僅かだがやる気が浮かんできた。
粕谷は悠を殺しに来るかもしれないが、悠の身体には超再生がある。粕谷を――人を傷付けずとも勝利することは可能ではないか、と計算が働いた。
「……はい」
悠は、決意と覚悟を終え、マダラに向けて頷く。
粕谷は、恐らくは「当然」という言葉に満足そうに頷き、言葉を続けた。
「でもよぉ、俺はティオを賭けるんだ。神護にも当然、賭けてもらうぜ」
そして粕谷の視線が、マダラとも悠とも異なる人物へと流れていく。
その目には、明らかな劣情が浮かんでいる。
その口元が、卑しく歪んでいた。
粕谷の視線の先には、狼人の少女、ルルの姿がある。
ルルは、冷たい眼差しで粕谷の下卑た眼差しを受け止めていた。
「俺が勝ったら、その奴隷は俺のものだ」
「なっ……!?」
悠は、驚愕の声を上げる。
マダラも頷き、ルルへと目を向けた。
そこには、弟子だから気遣ってやろうなどという温情の気配は一切無い。
「ま、当然じゃな。ええな、お嬢」
ルルは優雅な動作で一礼した。
「ユウ様がお受けになられるのでしたら、喜んでこの身を捧げましょう」
そして、ルルは悠へと顔を向ける。
そこには、いつもの柔らかな笑みがある。
その眼差しには、暖かで強い意志があった。
「ルルさん……そんな」
悠の制止の言葉に、しかしルルは目を伏せ首を横に振る。
花咲くような笑みを浮かべながら、
「私は、ユウ様の勝利を信じていますから」
そう、言ってくれた。
「呵呵っ、お主、変わったのぅ!」
マダラが愉快そうに笑いを上げる。
「さて、時と場所じゃが――」
「待てよ」
マダラの言葉を、粕谷が遮った。
マダラは珍しくきょとんとして、粕谷を見遣った。
粕谷は、唇を吊り上げながら
「受けてもいいとは言ったが、まだ受けるとは言ってねぇぜ」
「……ふむ?」
マダラが表情に疑問符を浮かべた。
粕谷は、更に視線を移す。
その先には、
「……何よ」
先ほどから押し黙っていた、朱音の姿があった。
傍らに立つティオが、彼女を不安そうに見上げる。
粕谷の表情が、今日一番の歪みを見せた。
その表情が如何なる感情を表すものなのか、形容し難いほどに歪んでいる。
「そもそも、そっちが吹っ掛けた喧嘩だろうが。1対1の取引じゃ割に合わねぇんだよ。
藤堂、てめぇもだ」
彼は、何を言っているのだろうか。
次の言葉を予想しつつも、しかし悠の心はそれを受け入れることを拒否していた。
頼む、それだけは止めてくれと、心の中で懇願の叫びを上げた。
「神護が負けたら、てめぇも俺の奴隷になれよ、藤堂。
それなら、受けてやるよ」
そんなことを、粕谷は予想通りに言い放った。
嬉しそうに、その目を期待に輝かせて。
人の身を平気で賭けの代償にするその価値観に、悠は眩暈を覚える。
「ちょっ……ちょっと待ってよ粕谷君!
どうして、朱音は関係ないでしょ!?」
悠は取り乱して粕谷に抗議した。
つい彼に掴みかかろうとするが、あっさり突き飛ばされて床に尻もちを突く。
理不尽だ、酷過ぎる。
どうして粕谷は、ここまで己の行為を省みずに振る舞うことが出来るのか。
悠には、粕谷という人物が理解できなかった。
悠は、まさかこんな図々しい要求は呑むまいと、懇願の眼差しでマダラを見上げた。
マダラは珍しく、難しい顔をしている。
悠の胸中に、一抹の期待が浮かんだ。
「んー……さすがに、儂の一存じゃあ決めかねるのぅ」
マダラの細い目が、朱音へと向けられる。
他の皆の目も、朱音に向けらていた。
朱音は、粕谷の下劣な要求にも押し黙っており、腕を組んでただ真剣な眼差しで悠を見ていた。
傍らのティオが、朱音の服の端を掴んで首を横に振っている。その表情は真っ青で、大きな瞳には涙が浮かんでいる。
朱音の口が、開かれる。
その言葉は――
朱音は、粕谷の要求に対して、自分でも驚くほど冷えた思考を保っていた。
その要求を呑み、悠が粕谷に負けるようなことがあれば、朱音はルルと共々、粕谷の奴隷となる。
その後どうなるかは、容易に想像がつく。
冗談じゃない。死んだ方がマシだ。
ましてや、朱音と粕谷の仲は険悪である。あるいはティオより遥かに苛烈な仕打ちが待っているのかもしれない。
考えただけで虫唾が走り、吐き気がこみ上げる想像である。
そう、悠が負ければ、だ。
朱音は、粕谷に突き飛ばされ、情けなく床に尻もちを突いている悠を見た。
彼は、必死の形相で朱音を見ている。
その表情は今にも泣きそうだ。頼むから止めてくれとその目で懸命に訴えかけている。
本当に、男の癖に情けない姿である。
朱音は、密かに、ほんの僅かに口元に笑みを浮かべた。
ねえ、悠。
朱音は、心の中で白髪の少年に語りかける。
あんた、ティオのことで切れて粕谷に殴り掛かったんだってね。
城に戻って、話を聞いて焦ったけど……でも、あたしは嬉しかったの。
あんたはきっと、自分のために怒れないけど、人のためなら怒れるのよね。
それに、あんたはあたしを関係無いって言ったけど、関係あるわよ。
だって、これはティオを助けるための戦いで、ティオはあたしの友達なんだから。
そしてあんたも、あたしの大事な友達なんだから。
それにね、これは思い上がりかもしれないけど……あたしの身もかかってた方が、悠のやる気が出るんじゃないかって、そんなことを思ってるの。
ねえ、悠……あたしの身がかかってた方が悠は頑張ってくれる?
ルルだけでも十分やる気だと思うけど、あたしの存在が、悠の力になれるかな。
朱音は、自分を見つめる最初の友達の眼差しを、真っ直ぐに受け止め、笑い返した。
その口が、開かれ――
「――いいわよ。悠が負けたら、ルルと一緒に粕谷の奴隷にも何でもやってやるわよ」
朱音は、堂々と言い放つ。
彼女が浮かべるのは、不敵な笑みである。
それは友の勝利を信じる、信頼の笑みだ。




