序話 ―白獣決戦―
そこは、死と鮮血に染め上げられた惨劇の廃都。
響き渡るは、一つの詠唱。
紡ぐは、乙女のごとき顔立ちの白髪の少年。
「其が真名、避諱され発すること能わず。遺されしは神聖なる四字――」
それは、ある神格の物語。
“天”なる領域に揺蕩う超越存在の在り方を謳い上げる、至高の言霊。
魔道の第四位階“天”の秘奥――顕天の詠唱であった。
見守るは、生き残ったわずかな同胞。
魅入るは、帝国の観察者。
相対するは、“獣天”シド・ウォールダー。
この日は後世に、“白獣決戦”として刻まれる歴史の分岐点。
そして、余命一年の少年に残された人生を決定付けた、運命の日。
「――顕・天――」
ここに、新たなる“天”が誕生する――
申し訳ありません、活動報告ではすでにご報告させていただいておりましたが、10月予定だった書籍版2巻は11月30日に延びてしまいました。
5章は発売日近くから可能な限りハイペースで投稿したいと思い書き溜め中なのでお茶を濁す意味で悠やヒロインたちの地球時代の話でも書こうかなとも思ったのですが、5章の書き溜めを優先するためにとりあえず間が開き過ぎるのも良くないかなと思い序話だけ投稿させていただきます。
5章の開始は、もうしばしお待ちください。
それと、本作の女性キャラについて、誰が人気あるのか把握したいなと思い、ちょっとアンケートを設置してみました。宜しければポチっていただけると助かります。今後の展開の参考にもしたいので……ページ移動の下にあるリンクから投票ページに入れます。




