34.シュトーレンですわ
そろそろクリスマスを意識する時期ですからシュトーレンを食べますわ。
ざっくり言うとドイツでクリスマスの時期に食べる菓子パンですわ。
中にレーズンやオレンジのドライフルーツとクルミやアーモンドを入れて焼き上げるパンですわ。
その上からパンが見えなくなるぐらいに白い粉砂糖をどっさりかけた姿はまるで雪に包まれた小高い丘のようですわ。
本当は分厚く切って食べたいですがこのパンは真ん中から薄く切って食べるのが作法ですわ。
ずしりとした生地の素朴さとドライフルーツの甘みと酸味がたっぷりの砂糖とマッチして美味しいですわ。
おまけにナッツ類の食感で一口一口変化があってとても心地良いですわ。
残念ですが今日の分はもうおしまいですわ。
このシュトーレンはクリスマスまでの一か月間に少しずつ食べるパンですわ。
日が経つごとに中のドライフルーツの旨みが生地に染みてより美味しくなる素晴らしいパンですわ。
こんな美味しいパンを一ヵ月も味わって食べられるなんてドイツは幸福な国ですわ。
あぁでも毎日少ししか食べられないんだからやっぱり悲しい国ですわ。
もっとパクパクしたいですわ。
でも明日まで我慢ですわ。
お久しぶりです作者の卯月です。
突然ですが本話をもって『パクパクですわ ~銀髪お嬢さまのグルメレポート~』は一旦終了させていただきます。
理由は『東人剣遊奇譚』の第五章の筆が乗り始めてこちらを書く余裕が無くなったからです。また機会があれば再開するかもしれませんのでその時はよろしくお願いします。それではまた




