02.転校生
いよいよ第2話です。
でわ、どうぞ~
「んーっで?転校生って誰?男?女?」
「んな事分かったら、楽しくないじゃん?」
「楽しいって・・・・」
「だってイケメンかもだよ?」
萌ってば、またイケメンかよ。
んな事ばっか考えてるんだったら、彼氏作れってんだよ。
「あっ真希!!!愁クンだよ」
「えっまじ?」
萌が指さすその先には、今日も格好良い、愁君の姿。
アイツなんかより・・・ずっと・・・・。
もう、2年も経ってるのよ。
思い出したって、意味ないじゃん。
私が愛してるのは、愁君ただ1人なんだし。
「真希?おはよ。」
「愁君っおはよう」
愁君に声を掛けられた私の瞳ははーと型。
私は・・・愁君の事を愛してるんだから。
「ねぇ萌?」
「何?キモイよ?真希がそんな口調。」
「酷いって。それは。」
「ん何?聞こえなーい」
「・・・・・・。」
「ごーめんって、そんな怒んなよ」
「怒ってねぇよ」
そう。
私は怒ってる訳では無いのだ。
ただ・・・・。
気になるんだ。
この時期に来る、転校生の事が。
「真希ぃ?見に行ってみない?」
「はっ?何を?」
「転校生のっイケメンクンっ」
「えっ男なの?」
「あったりまえでしょ。あたしの勘は、当たるんだからっ」
「----勘かよっ」
「いーからいーからぁ~行くよっ」
萌に手を引かれ・・・・。
私たちが居る場所は、空き地。
「あのさぁ、此処、空き地じゃね?」
「だって此処からイケメンの匂いすんだもんっ」
「どんな匂いだよっ」
キーンコーンカーンコーン
「あっやばっ授業始まんじゃん。
てか、教室で待つべきだったでしょ。」
「ごっめーん。あたしバカなもんで・・・・・」
* * *
ガララララ
「山城さん、池田さん、遅刻です。」
「「・・・・・・ごめんなさい」」
揃って反省する私たち。
・・・・萌め!
「2人とも、席に着きなさい。
転校生君がお待ちですよ。」
転校生君。
男だったんだ。
ガララララララ
「えっ」
1人声を出す私。
だってそこには。
転校生として入って来たのは。
2年前、私が愛したアイツの姿があった。
次回:私が愛してるのは愁君なのに。
2年前の想いが私を駆け巡る。
何で。何で今更・・・・。




