17.蒼い空
愁君にされた告白が私の心を惑わす。
彼は私の元彼。
私が傷つけた元彼。
なのに私の事を今でも一番に思ってくれてる。
格好良くって、性格とかすげー良くって。
私も愁君の事が好きだ。
そして。
過去の告白が私の心を再生させる。
アイツは私の初恋の人。
初彼で、初めて愛して。
いろんな初めてをくれた人。
アイツがあの時応援してくれたから、涙を堪える事出来たし。アイツがあの時真剣に私の事思ってくれたから。
今の私がいる。
私は海が好きだ。
この想いは何・・・・?
過去に囚われてるだけ?それとも今でも愛してるから?
涙を堪えて。
あの蒼い空を見上げる。
真っ青に、偽りのないあの空は。
どこまで繋がっているのだろう。
このどうしようもない思いに終止符を打つには。
どうしたらいい・・・・?
答を。
出すべき・・・・?
そんな事判ってる。
でも。
どうすべき・・・・?
いつか言われた言葉が私の頭を掠める。
“無理に答を出さなくってもいいんだよ?出さなくてもいいって事は、もう出てるって事なんだから。”
私に答、出てんのかな。
だとしたら。
この涙の理由を教えて・・・・。
*** *
真希に気持ち伝えて。
真希を困らせたかもしれない。
真希を悩ませてしまったかもしれない。
ついさっきまでの俺だったら。
そんな現実に胸を痛めて。
意気地なしのまま、病室で寝ていたかもしれない。
でも。
姉ちゃんの言ってくれた事思い出したら、勇気出てきて。
実感した。
これが、人を愛することなんだ・・・・。って。
真希を好きになったあの日。
俺は始めから。諦めてた。
成宮海と、真希が二人で歩いてるの見て。
真希に一目惚れした。
でも、あんな仲良さそうな二人見たら。
何も言えなくなって。
諦めた。
確か・・・・初めてあの時。
誰かを好きになる気持ち、知ったんだっけ。
真希には本当に感謝してるし。
今の俺は。
真希を本気で幸せにしてやりたい。
そう思ってるから。
真希を傷つけた。
アイツには、負けたくないんだ。
次回:アイツは馬鹿で、強引で。最低な奴だけど。彼は最高な人。
私はどっちを選ぶべき・・・・?




