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90 とある科学者の撮影記録

(´・ω・`)遅くなりましたがレビューありがとうございます。

 あ、あー……マイクテストマイクテスト。

 うん、大丈夫だ……大丈夫だよな?

 予算の都合でちょっと機材が古いんだよなぁ……かと言って金を掛けすぎると生活費がなくなる。

 まったく、戦争も良いが一部物価が高騰しているのは何とかならんものかね。

 この部屋だって……いかんいかん、どうも歳を取ると愚痴が多くなる。

 ああ、説明書説明書――ってこれ違うやつだ。

 どうしよ……あ、でも同系統だからいけなくもない?

 うんうん、いけるね。

 はー、最近のはこうなっているのか。

 操作が楽になるのは良いね……ってこっちにはない機能か。

 やっぱ無理してでも新しい機材持ってくるべきだったかなぁ……映像も綺麗に映るらしいし。

 あー、前回使ったスタジオがそのまま使えたら良かったんだが……思い通りにはいかなんな。

 っと台本台本……念の為チェックしておくか。

 よし、大丈夫だ。

 準備完了――では撮影に……あ、水飲んでからにしよう。




「さて、この映像を見ているということは、君は無事二人目の被験者の細胞を取得したのだろう。まずは賛辞を贈ろう、おめでとう。既に最初の映像を思い出していることだろうから、まずは私の目的について語ろう。なに、極めて単純な動機だ。私が何故、このようなことを仕出かしたか――それは一言で言えば『復讐』だ。そもそも遺伝子改造の技術は元はと言えば私が開発、実験していたものだ。だがそれを掠め取った者がいる。結果としては軍事転用され、こうして君達のような化物が生まれることになったわけなのだが……当然失敗は多く、犠牲者も出た。私ならそんなミスを犯さなかっただろうが、生憎と技術を盗んだ若造には荷が重かったようだな。その失敗を隠すために生まれたのが、改変された技術から生まれた『究極生物計画』だ。『最強の生物』とやらを目指した何とも馬鹿らしい計画だったが、私はそれを意図的に破綻させたかった。そこで君達に一つ細工を施した。端的に言おう、遺伝子強化兵計画によって生み出された者達が人として理性を保てるのは最大で五年。あくまで試算したものなので多少の変動はあるだろうが、大きく超えることはないと断言しておこう。但し、環境や行動によっても変動するので最短は一年くらいと思っていてくれ。戦争に駆り出される君達ならば、実戦投入から一年かそこらで理性を失い暴れまわってくれると期待している。当然そうなれば君達の前に出てくるのは同じ被験者だろう。これはそうやって暴走した被験者を喰らい続けた者へのメッセージだ。地獄を見た君達ならば、きっと私の思い描いた通りに動いてくれるはずだ。どのような形であれ、盗人には罰が下るだろう。可能であれば、君達の中の誰かが引導を渡してくれれば、オリジナルの技術が勝ることを証明できるのだが……そこまでは期待はしていない。元は私が開発した技術――それをオーバースペックにしたようなものだ。同じ被験者を食えば食うほどに様々な能力に目覚めるという特典も付けておいたから、能力的には不可能ではないだろうが……まあ、難しいだろうな。こんなところか――ああ、そうそう……たとえ人の姿を捨てたとしても、人の心を失わずに生き続けたいと思うのならば、三回目の映像を見ると良い。では、また会える日が来ることを心から願っているよ」




 ふー、終わった終わった。

 ちゃんと撮れてるか後でチェックしないとな。

 あー水が美味い。

 思えばこんなに喋ったの久しぶりだな。

 何が「一生遊んで暮らしていけるだけの金額を払う」だ。

 10年と保たない前金だけで支払いを打ち切りやがって!

 おかげでこっちは研究職に復帰するのも難しいんだぞ!

 何が「雑用でよければどうぞ」だ!

 金がないから頷くしかなかっただろうが!

 クソ、やっぱり暴露するならもっとやり方を考えるべきだったな……あー下手を打った。

 ま、これを完遂すればあの若造は良くて失脚。

 俺の元にも復帰要請が来るはずだ。

 問題はあいつらの投入が何時頃になるか、なんだよなぁ……早すぎても仕込みができないし、遅すぎればこっちの金が尽きる。

 西部戦線が芳しくないならそれっぽい情報がもっとあっても良いはずなんだけどなー……他にも何か秘密兵器とかあんのかねぇ。

 あー、三本目どうすっかなー……金に余裕はないんだよなぁ……でも作っとかなきゃ後が怖いしなぁ……え、もう時間?

 あ、今片付け始めてるとこです――はい、はいそうです。

 ええ、延長はなしでお願いします。

 三本目どうすっかなぁ……やるなら早めにしなきゃいけないだろうし……ええい、元はと言えば全部あの若造が悪い!

 全部あいつが約束の金を払わないのが悪い!

 あいつの所為で俺はこんなことをやる羽目になったんだ!

 大体なんだ、この装置は!?

 一度に刷り込める時間が短すぎる!

 容量が足りないのか?

 それとも単純に性能不足か?

 いや、そもそもこれはどういう原理だ?

 条件付きで記憶を呼び起こすのは良い、科学で再現するとなれば一体どれだけ時間がかかるかわかったものじゃない。

 まったくもって意味がわからん!

 これだから魔法関連は嫌なんだ!

 あ、すみません、すぐ出ます。

 はあ、マジで三本目どうしようかなぁ……

(´・ω・`)この酷い舞台裏設定である。

以下概要、見たくない人はスルーで






概要

遺伝子技術を開発、発展させてきたけど「軍事利用したいから売って?」との打診

ええ金額やん、おkこれが資料や、使ってくれ!

戦争の状況が悪くなり支払いが滞る。

科学者、金を無駄遣いしすぎて金欠に→おらぁっ! 金払わんと暴露すっぞ!

(´・ω・`)追放された……雑用ですか? やらせて頂きます。

このままじゃ腹の虫が収まらん……せや、報復したろ!

時限爆弾を仕掛けるで~……って、これいつ爆発すんの?

別のものが爆発。本編へ

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― 新着の感想 ―
[気になる点] こいつの子孫って、駄目おっぱいだったりしない? なんか...“血”を感じる()
[良い点] シリアスにならない 結局ギャグ いいぞもっとやれ [一言] 三回目はあるのか なかった時は、発狂→感情抑制→発狂→感情抑制→発狂→感情抑制…………を繰り返して理性崩壊エンド
[一言] 究極生物計画が後発で、一応オーバースペックタイプだったのか。しかし、これを撮影してたときは、投入されるのが帝国滅んで時代が移り変わったあととは思わなかったろうなぁ。正直、今さら暴走されても、…
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