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第49話〜意外と親思いな天使様〜

前から書いてはいたんですけど更新できずじまいですみませんほんと…


それではどうぞ!

「怜侑くんだ〜!わーーー!」


「うおっ。…ちょっと彩月、落ち着け。」


彩月が帰ってきたから迎えに来て欲しいなんて言うものだから、迎えに来たのだが…


いきなり抱きつかんでも。犬じゃないんだから。


「はっ!ごめんね、抑えきれなくて…」


「まあいいけど、人目に付くから気をつけてな」


「人目につかないところだったらいいんだね、わかった。…じゃ、行こっか?」


「いや、その前に彩月の両親に挨拶させてもらってもいいか?忙しいとかで迷惑ならやめとくけど」


「……もう、それを言い出すと思ったから行こ?って言ったのに。お母さんたちの方は問題無いよ。」


「なんか彩月が会わせたくなさそうだな…」


「会わせたくないもん。」


何でそこまで会わせたくないんだろう…気になるけど、でもせっかく来たんだ。挨拶ぐらいはしておくべきだろう。


「あら、あらあら!やっぱり彩月の言った通りだったのね!」


「お久しぶりです。明星です。…と、これ、あとでどうぞ。」


用意していた菓子を渡す。一応前から準備してあった。


「あらあら、ありがとう。そんなとこで立ってないで、中いらっしゃいな。彩月、案内してあげて」


「用意周到なんだから…」


「彩月のご両親だからな。」


「嬉しいけどなんか複雑…」


そうやって拗ねてる彩月の頭をポンポンして、案内してもらう。……と、彩月のお父様とお母様が待っていた。


「いらっしゃい。…彩月が君なら挨拶に来ると言っていたがその通りだったか。準備していてよかったよ。」


「お久しぶりです。そりゃ、彩月のお父様とお母様ですから。」


「まあまあ!あなた聞いた?お義父さまとお義母さまだって!」


「言ってないから。絶対違うから。」


恥ずかしいからはしゃがないでと注意する彩月。まあまあ、愉快でいいじゃないか。


そんな彩月を横目に、お父様とお母様の方に向かい合う。そろそろ言わないと行けんしね


「あけましておめでとうございます、お父様とお母様。…これからも、よろしくお願いします」


まあ、付き合ってるわけでもないけど彩月と仲良くする以上はな。こういうとこはしっかりしとかないと。


「あけましておめでとう。こちらこそ、彩月をよろしく頼む。やかましいかもしれないが、受け入れてやってくれ」


「彩月、あなたの話をしている時は本当に幸せそうだから。これからもお願いしますね?」


「ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです」


「何か大人の力を借りたくなったら、いつでも相談しにおいで。」


私達は歓迎するからね、と言ってくださるお二方。正直、俺が頼れる大人の人はかなり少ない。というか居ないに等しい。だから、そう言ってくれるだけでも嬉しくて泣きそうだ。


「はい。その時はぜひ。」


「大丈夫だよ、誰も怜侑くんに酷いことはしないからね」


よしよし、と頭を撫でられる。…気持ちいい。じゃなくて!


「恥ずかしいからやめて…」


仕方ないなぁという目を貰いながら何とか辞めてもらった。…見られてるからそういうのは勘弁してくれ。


「見られてなかったらいいんだね?わかった。」


「そういう事じゃ…まあいいか。」


「はい!挨拶終わったでしょ。早く行こ?」


えらく急かすなぁ。なんでなんだろう?


「君と早く2人きりになりたいのだろうね。私としてはもう少しゆっくりして言って欲しいのだが…はやく行ってあげてくれ。」


「いいんですか?」


「彩月、相当君と会いたがっていたからね。…軽率に間違いが起こらなければ、我々は構わないし。」


うん。起こすわけがない。俺は頷くと、いつの間にかでていってた彩月の方に行く。


「ふう。さて、昼からどうしようか?」


「久しぶりに2人ね。…忙しいのだからゆっくりしたら?」


「そうしようか。おいで」




「忘れものとかは?」


「無いよ。」


「そっか。」


「そんなに気になるの?」


まあなと返すと、せっかくなんだからお父さんとお母さんも2人きりにしてあげないとだめでしょ、との事。…なるほど。そういうことだったのか。


「ほら、早く行くよ。」


「はいはい。仰せのままに」

それではまた、次のお話であいましょ〜

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