第48話〜早く、彼に〜
こっちの更新分、新作の方にぶち込んで死ぬかと思いました。てか心臓止まってたかもしれない。
それではどうぞ!
「帰りたくない……」
「帰らないって訳にも行かないだろ。親戚さんに挨拶行くんだから」
「わかってる……戻ってきたらまた来るから!」
そう言って1日の夜遅くに彩月は帰って行った。流石に荷物もあるし送るつもりだったのだが何故か荷物を置いて帰って行った。
…まあ、次来る時渡せばいいだけなんだけどさ。
「にしても、静かなものだな。久しぶりに1人の家で寝る気がする。」
最近ずっと彩月がいた…彩月がいるのが普通になりつつあったわけだから、ちょっとは寂しくもなるか。
「…?LINE?」
彩月からだ。…どうやらあっちも俺と同じ事を思ってたようで。
「怜侑くんが寝る時にそばにいないの、久しぶりだから全然寝れない…」
「俺も今、そういや彩月がいないのは久しぶりだなって思ってたとこだよ」
「最近ずっと一緒だったもんね…寂しい……」
「帰ってきたら会えるんだからちょっとの間は我慢だな」
「我慢するけど……」
その後も寝ないとまずいが寝れないらしい彩月の相手をかれこれ2時間程度続けていた。
「あ、寝れそうかも…」
「そうか、それは良かった。今のうちに寝な」
「怜侑くんもね。…おやすみ」
「おう。おやすみ。」
さて、俺も寝るかな…明日は朝から晩まで寝ようかな…
「……って、思ってたんだけどなぁ」
朝起きて寝ようと思っても二度寝が全然出来ない。そういや最近一日中寝てるとかなかったもんな。
仕方ない、起きるか。…ご飯でも食べよう。
そう思ってリビングに向かうが…あれ?
「この家……こんなに広かったっけ?」
自分が思ってるより彩月がいる生活に慣れすぎてるな。……一人でご飯を食べるのすら久しぶりだ。
この時間はこの時間で大事だが、それでも彩月に会いたいと思う辺り俺は彩月が………
そうやって色々考えてたら彩月からLINEが入った。どうやら早めに帰れそうとの事。
気を付けてなと返しておく。
早めに帰って来れるのは良いんだが……彩月が帰りたいから押し切ったようにしか思えない。早く会えるのはいいんだけどさ。…今頃何してんだろうな
「はぁ…寂しいな」
親戚に挨拶なんて別にしなくても……と思うけど仕方ない。毎年だったらお年玉があったからまだ楽しみがあったんだけど、怜侑くんがかなり多めにくれたから困ってないし……
「まあまあ彩月。今年は夜には帰るから、明日には彼と会えるだろう。」
「え?そうなの?」
「忙しいというのもあるし、せっかくだから家でゆっくりしたいじゃないか。」
じゃあ親戚に挨拶なんて行かなきゃ良いのにって思うんだけど流石にそれは言わなかった。
「ところで、彼とはどうなの?」
「お母さんには関係ないでしょ」
「あるわよ。将来私の息子になるかもしれないんでしょう?」
「気が早いってば…」
まだ彼が私を完全に好きになってくれたか分からないのに。…まぁ、もう少しだと思うけど。目が全然違うから。
「あら、早いに越したことはないじゃない。」
「正式にお付き合いしたら、いつか家に連れてきなさい。」
お父さんまで…
「どうせ連れてっても忙しいんだからいないでしょ」
ちょっと意地悪だったかな。けど、私が言わなくても怜侑くんの方から挨拶しに行くって言いそうな気がする。彼、そういうところしっかりしてるし
「少しぐらいは行けるだろう。…そろそろつくから、準備なさい。」
……はあ、早く彼に会いたいな…




