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第45話〜年明け〜

ちょっと遅くなった…申し訳ないです!

それではどうぞ!

「もうすぐだね」


「そうだな、あと10分ぐらいか。そろそろ年越し蕎麦の準備するか」


「あ、じゃあ机片付けとくね。」


そちらは彩月に任せて台所に向かう。今回の蕎麦は海老の天ぷらを乗せてネギを散らすだけのシンプルな蕎麦なので準備はそこまでかからない。


海老の天ぷらは買ってきたから尚更時間がかからない。揚げても良かったんだけど大晦日ぐらい楽してもいいんじゃない?っていう天使の囁きがあったので甘えた。


「机の方は準備できたよ〜」


「ん、ありがとう。こっちもちょうど出来たぞ。」


蕎麦を運んで、2人で食べる。…うん、美味い。


「美味しい。久しぶりに食べたかも、年越し蕎麦」


「普段は食べてないのか?」


「うん。長いこと食べてない。…ほんとに美味しいな」


「そりゃよかったけど、これから毎年食べることになるんだから毎回その反応じゃな…」


「…そうやってすぐ。でも嬉しいから喜んどくね」


「そりゃようござんした。…っと、もうそろそろだな。」


そうして時間を確認すると23時58分だった。もう1年も終わるのか…


「ん、もう1分切ったね。」


「ああ。……お、変わったな。年明けか。」


日付が変わって、新年が始まった。今年はどんな1年になるのかな。


「あけましておめでとう、彩月。」


「あけましておめでとう、怜侑くん。」


そうして2人して笑い合う。


「今年もよろしくお願いします。」


「こちらこそよろしくな。」


「…今年は2人で楽しい1年にしようね?」


「色んな意味が含まれてそうだけど…もちろん。いい1年にしよう。」


少なくとも今年に関しては悪くはならなそうだ。久しぶりに楽しい気持ちで新年が迎えられたな。


「あ、ちょっと友達に連絡返すね。」


「おう。ゆっくり返してやれ。」


その間俺は暇だから(俺は連絡する相手なんて彩月以外にはいない)食べ終わったお蕎麦を片付ける。


それでもまだ全然時間があるのでおせちの準備を始める。まあ今やらなくても明日終わらせれるぐらいには前々から準備してあるのでいいのだが、これぐらいしかやることが無い。


前まで1人が当たり前だったのに、今では1人だとちょっと寂しさを感じるようになってる。このままだと彩月居なくなったら死にそうだよなぁ…そりゃいかん。


寂しさから逃れるように作業しているといつの間にか彩月が目の前に来ていた。


「…居るんなら声掛けてくれ、怖いから。」


「ごめんごめん。でも来てからまだ2分ぐらいしか経ってないし」


「待たせて悪かったな。…こっちはいいから戻ろうか」


いいの?と言う彩月に元々しなくても間に合う作業だからな、何となくしてただけだよと返しておく。


「ふーん。なんとなくにしては必死だったような?」


「いや…前まだ1人が当たり前だったのに、今だとちょっとした寂しさを感じるぐらいには感情を取り戻したんだなぁと。」


「感情を取り戻したって…でもそっか〜、寂しかったんだ?」


しまった。あまりにも素直に言いすぎた。…くそ、彩月めっちゃニヤニヤしてる!?てかニヤニヤしながら近付かないでくれ


「つ〜かまえた!ごめんね、寂しい思いさせちゃって。…でも大丈夫だよ?私はどこにも行かないよ。怜侑くんの隣にいるよ〜」


よしよししながら言うな俺は子供か、と言い返したかったが何故か喉から言葉が出ない。

変わりに出た言葉は……


「……そうか。なら、安心だな。」



だった。……なんか最近撫でられてばっかな気がするがそれに安心感を覚えちゃってる現状、どうなんだろうな。

新作の

現実が嫌な少年、ある日VTuberになってみれば?と言われてなってみたら世界が変わった件〜俺の推しが俺の事を好きらしいんだけど、どう考えても異性として言われてるんだが〜

なんですが、なんと日間ランキングに乗ってました…初めてでめっちゃ嬉しかったです。


それではまた次のお話であいましょう!

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