第31話〜もうすぐクリスマス〜
久しぶりにそこそこボリュームで書いた気がします。クリスマス、年末に年始とそこそこイベント沢山で書くのが楽しいですね
それでは、どうぞ
彩月がうちで働き始めてはや2週間。すっかりウチに馴染んでいる。元々仕事の覚えはいいのでそこは心配していなかったのだが、常連さんにまでこんなに早く気に入られるとは思っていなかった。
かと言っても、毎日毎日彩月が働いてる訳では無い。俺と違って、ちゃんと高校生だし。最低でも週に2日は入れないようにしている。法律は守るべし!
「今日もお疲れ様。明日は休みなんだからしっかりと休むこと!いいね?」
「分かってるよ〜。あ、でもここには来てもいい?それとも迷惑?」
「良いけど家でやらないと駄目な事とか勉強とか、その辺しっかりできてるならな。」
と、言う会話もあった。
もうすぐ冬休みに入るしあまり自分のことを疎かにされてもな。彩月のお父さんやお母さんに申し訳がないし。
それはさておき、もうすぐでクリスマスだ。うちではクリスマスには七面鳥を出すしケーキもメニューに出るし…ちょっと大変なんだよな。
「怜侑くん、聞いてるの?」
「え?ああ、何?」
「…ぼ〜っとしてるけど、疲れてる?」
「ん?ああ、ちょっと考え事してた。すまん、でなんだ?」
「もう、クリスマスここに泊まってもいい?って聞いたの!」
ああ、たしかにそんな話をしてたな。
「いや、まぁ…前に1度泊めてるから今更か。良いけど、いつ帰るんだ?」
「正月まではいるかな〜、2日からは親戚の所にいくんだけど1日には帰らなきゃなんだけど…」
むしろそんなに長くいるつもりだったのか。ふむ。
「なるほど。一応、お店は29日から休みだからな。」
「そっか〜、年末にお出かけもしんどいだろうからおうちでゆっくり過ごす?」
「そうだな、彩月に任せる…と、言いたいが掃除もしなきゃならんしな。初詣ぐらいかなぁ。」
お家デートだね!とかいう彩月は無視して(恥ずかしいので)最後の仕上げに取り掛かる。うん、これで良さそう。
彩月にもOKを貰ったところで、終了にする。これであとはクリスマスが来るだけだな。あ、そうだそういえば…
「そういや彩月って欲しいものとかないのか?」
「んー?欲しいもの…怜侑君とか?」
「それはまだあげられないなぁ…」
「冗談だよ。特にないかな。そういう怜侑くんは何かあるの?」
俺も特に何も浮かばなかったため、特にないなと返すと似た者同士だね、と微笑みながら言われた。もちろん(恥ずかしいので)スルーした。
そうなるとクリスマスのプレゼント何をあげるか悩むよな…明日店を回りながら決めるかな。
「よし、残りの片付けも頑張ろうか。」
「おっけ〜!サクッとやっちゃお!」
そして次の日の朝。俺は近くのショッピングモールにいた。
いらっしゃいませ、と言う声を聞きながら探していく。アクセサリーなんかは流石にまずいかなと思ったので除外してある。
ぬいぐるみみたいな置物も考えたのだが、やはりもらって嬉しいのは実用性のあるものだろう。という所までは考えついた。
「んー…ハンドクリームはパスだな。もらって嬉しいだろうけどクリスマスプレゼントかと言われると悩ましい。かと言ってメイク用品は何も知らないしな。」
「失礼します。お客様、クリスマスプレゼントのお悩みでしょうか?」
どれがいいのか1人で悩んでいると見かねた店員さんが声をかけてくれた。クリスマスプレゼントで悩んでいる人、意外と多いのだろう。
「はい、友人に送るものを悩んでまして…。」
「女性の方でしょうか?彼女さんでないのでしたら、こちらのコーナーにあるポーチなんかはおすすめでございます。彼女さんでしたら、アクセサリーなんかが人気でございます。」
「ありがとうございます、参考にします。」
なるほど、ポーチか。確かに実用性はあるし絵柄も可愛めのものが多いな。
これと、+もうひとつぐらい小物か何かがあってもいい気はする…ん?あれにするか。
これください、とお会計を済ましてわくわく半分、不安半分で家に帰る俺であった。
それではまた次お会いしましょ〜!




