第18話〜天使様に元気を〜
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それでは、どうぞ!
「よし、昼飯食うか。」
屋上に到着した俺たちはお昼の時間もあったためにさっさと昼ごはんを食べるようにした。
「うん。…いただきます。」
「いただきます。…どうした?俺の方を見て。何か問題があったか?」
「んーん。怜侑くんのお弁当、美味しそうだなって。」
彩月が俺の料理を気に入ってくれてるからか、食べたそうに見つめてくる。
「ん?まあ…そう言うなら食べてみるか?」
俺がそうきくと、彩月は喜んでこっちを見た。
「いいの?やった!じゃあいただくね!」
そう言って、無言でこちらを見つめる彩月。…何となく、口も空いてるように見えるんだけど…
「あのー、彩月?何してんの?」
「怜侑くんに食べさせて欲しいなって。それとも、私相手にそういうことするの、嫌?」
そうだよね、嫌だよね…と落ち込む彩月。嫌なわけがあるか、と頭を撫でてから
「ほら、こっち向け。…はい」
卵焼きを箸で取って、彩月に差し出す。
「はむっ。…美味しい…!」
「喜んでもらえたなら良かった。…何が食べたい?」
「うーん、じゃあこのハンバーグで…」
ハンバーグを箸でつまみ、食べさせる。…彩月が幸せそうにしてくれてるなら、恥ずかしい思いをしたかいがあったな。
「私ばっかり貰ってて申し訳ないから、私もやってあげるね?はい、あーーん」
そう言いながらこちらに向けてコロッケを差し出してくる彩月。
「あーん。…美味しいな、これ。」
観念して口を開けて食べてみると、思ったよりも美味しかった。流石は彩月だな。
「ふふ、頑張って作って良かった〜!ねえ、そういえば、今日はお店おやすみにしてもいいんだっけ?」
「ん?ああ、1日休みになったぐらいで怒る人は居ないだろうし。彩月がやりたいことがあるなら今日はそれに付き合うよ。」
なんでもいいぞ?と聞いてみる。少し考えのち、
「じゃあ、怜侑くんの家でゆっくりしたいなぁ…だめ?」
彩月はそう言った。
「だめじゃないが、そんなことでいいのか?」
どこかへ遊びに行くでもいいんだぞ?と聞いてみる。
「いいの、怜侑くんのおうちでしたいことがあるし。じゃあ、帰ったらすぐ来るね!あ、夜ご飯も食べていい?」
「いいよ。じゃあまた夜だな。…っと、あと5分しか休みがない。急ごう、彩月。」
残った少しのご飯を急いで食べ、片付ける。さて、教室に戻らないとな。
「怜侑くん、あのね…ありがとう。私を護ってくれて。」
そう、笑顔で言う彩月。可愛いな、じゃなくて。
「気にするな、また守ってやるから。なんかあったら次はすぐ言えよ。」
「うん。そうするね。じゃあ戻ろっか!」
鼻歌を歌いながら戻る彩月。ちょっとは元気になったみたいで何よりだ。
さて、俺は俺で授業を頑張らねば。…はあ。
次回はお家デート編です。お楽しみに。
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それではまた次のお話で会いましょう




