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第17話〜天使様は笑顔がいい〜

それでは、どうぞ!

「…彩月、泣き止んだならそろそろ別の場所行くぞ?視線がうざったい」


「他の人が見てたの、気付いてたんだ?」


「まあな。…まあ、そこまで大人数じゃなさそうだけど。」


視線には敏感な方だからな。…人数的には、5人くらいか?


「いつから気付いてたの?」


「そうだな、あいつらと彩月の前に割って入ったぐらいで見られてるのは分かってたよ。…んで、そろそろ離れてくれ。俺はいいが、勘違いされるぞ彩月。」


俺の評価は良くないからな…俺は別に勘違いされても気にしないが、彩月は困るだろう。


「勘違いされればいいのにな…」


そう、残念そうに呟く彩月。しかし、それは怜侑に届くことはなく、


「ん?何か言ったか?悪い、聞き取れなかった」


「べっつに、なんでもない。…じゃあ、別のとこでならいいの?」


…弱々しいな、まあ無理もないか。彩月は天使様だなんだと呼ばれてるが、その実ただの女の子だ。怖いものは怖いし、傷付くこともある。


「まあ、別に彩月が勘違いされてもいいならここでもいいぞ。今日はフルで学校にいるし。」


「…え、お店は?」


「開店時間を遅らせたよ、今日は。最悪休みにするから気にするな。」


優しくそう声をかけ、頭を撫でる。…泣くな泣くな、泣くほどのことでもないだろ。


「なん…で?ぐうぜん…?」


「いや?彩月の様子がおかしかったから、何かあったのかなーと。…初めて、俺をちゃんと見てくれた大事な友達の事だ。多少店を休んだぐらいで、誰も文句は言わないし言わせない。」


「…ごめんね。心配かけて。」


「ほんとだな、ったく。俺相手に無駄な気遣いはしなくていい。…今度からはちゃんと、なにかあったら言え。俺が何とかできるならしてやるし、一緒に考えてやるから。それとも、やっぱり俺じゃ不足か?」


そう問いかける。…無理にとは言わんが、できるだけ頼って欲しい。


「ううん、むしろ怜侑くん以上に頼りになる人なんていないよ。…でも、あの子たちが怜侑くんにもなにかするかもって考えたら、怖くて…」


彩月は、やっぱり優しいよ。でも…


「言ったろ?何度でも守ってやるって。…それは嘘じゃない。だから、気にせず俺を頼れ。絶対に守ってやるから。」


彩月の目を見つめて、そう言う。これだけは伝えておきたい。


「…分かった、今度からちゃんと頼るね。ごめん。…それで怜侑くん、お昼ご飯は?」


「まだ食べてない。だからそれも含めて移動したいんだけど…そろそろ離れてくれ彩月。抱きつかれてるの、めっちゃ見られてるから。」


「仕方ないなぁ…もう。屋上、いこ?私も食べてないし。」


名残惜しそうに離れ、俺の手を取り引っ張る彩月。ちょっと、はやいはやいはやい!!


「もーはやくはやく!終わっちゃうよ!!」


「それはわかるが速度を落としてくれ…。彩月、ちょっと早すぎるよ。」


「え〜?怜侑くんが遅いんだよぉ。ほら!こっち!!」


引っ張られながら、やっぱ彩月は笑顔の方が可愛いなとそう思った俺だった。

そろそろ章が変わるかな〜と。彩月ちゃんが可愛くなるかな。


ブックマーク数がもうちょっとで50に行きそうで、とても嬉しい私です!年内に100行けるといいなぁ…投稿頻度は頑張りますね…


それではまた、次のお話で会いましょう〜

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