第16話〜店主様はお怒りです〜
短めになってしまいますが、キリが良かったので投稿をば。
それでは、どうぞ
「は?あんただれ?何様のつもり?」
「それはこちらのセリフだ。これ以上くだらん理由で彩月を傷付けるのは辞めてもらおうか。それとも……痛い目をみなきゃ、わからないか?」
できる限りドスの効いた声で、威圧をするようにそう言う。かなり厳しく脅さないとこの手の類は手を引かない。いや、こういう手段で脅しても何かしらしてくるんだけど、その辺は少し考えがある。
「は、はあ?何言ってるかわかんないし…!」
焦ったように取り繕おうとする下駄箱女。
「そうか、わからないのか。なら教えてやるよ。安心しろよ、講義代は取らねぇから」
そう言いながら、相手の拳を強く握り締める。
「揃いも揃ってお前らは彩月の外見しかみやしない。…彩月はお前らのような人間が嫉妬していいやつじゃねぇ。外見も性格もお前らとは真逆だ。」
「はあ!?あんたね、私がその女に劣ってるって言うの!?」
…こいつ、馬鹿なのか?事実そうだから言ってるんだろうに。
「それ以外のどう聞こえたんだ?そもそも、彩月に勝てなくて嫉妬したからこんな事をしてるんだろう?彩月に勝てるほどの魅力があればこんなことをする必要はないもんなぁ?」
「おいくそ女ども。これ以上、彩月に手を出すなら…」
相応の覚悟をしてもらおうか、と無言で睨みつける。
「っ、離しなさいよ!……あんたも見る目が無いわね。……おぼえてなさい、必ず………」
そう言いながら、走って逃げていく女達。さて一安心、という訳にも行かないんだよな。彩月の手当をしないと。
「彩月、立てるか?……保健室行くぞ。」
手を伸ばし、そう声をかける。
「…彩月?大丈夫か?」
なかなか返事がないので心配して顔を覗き込むと、彩月は泣きそうな目をしていた。
「れい…ゆう…くん」
そう答えるので精一杯の彩月。
「泣くならここじゃなくて、もっと別の場所でな。そんなかっこじゃ寒いだろ?」
そう声をかけて、別の場所に誘導しようとする。が、彩月は抱きついて胸元に顔を当てて
「怜侑くんがあっためて。…ちょっと、このままでいさせて。だめ?」
「仕方ないな。…ちょっとだぞ。」
そう言い、彩月を受け入れる。…その後、彩月が落ち着くまで俺はただ静かに優しく髪を撫でていた。
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それではまた、次のお話で会いましょう〜




