第11話〜天使様のご飯〜
遅くなりました(最近ずっと遅いけど)
それではどうぞ
「ご来店、ありがとうございましたー!」
最後のお客様が帰ったので、片付けを開始する。今日はいっぱい来てくれたから売り上げも良かった。
ちなみに、うちの経営自体は一応黒字だ。儲かってると言われる程でもないけど。
「お疲れ様怜侑君、今日人多かったけど大丈夫…?」
こうやってお疲れ様って言ってくれる人が居るからまだ頑張れるよな。
「ありがとう彩月。疲れたけどまだ大丈夫、でも明日学校には行くし仕込みはしないとな…。」
「そっか。じゃあ、その間にご飯作ってもいい?」
「頼んだ。生活用の冷蔵庫の中なら何使ってもいいからな」
2階に上がる彩月にそう声をかけておく。彩月が作ってくれてる間にもうひと頑張りしようと気合いを入れ直し、明日のための仕込みを開始した。
「いただきます。」
ご飯ができたようなので、席に付く。
「今日は無難に肉じゃがにしてみたんだけど、どうかな…?」
そう言ってこちらの様子を伺ってくる彩月を横目に、肉じゃがを一口。…これは!
「美味いなこれ、ちゃんと味が染みてて完璧な肉じゃがだ。店で売ってるものより美味しいんじゃないか?これ」
男の子が彼女ができた時に作って欲しい料理ランキング1.2位ぐらいに来る(と思っている)肉じゃがだが、その理由はわかる気がするな。
「醤油がきついとかも特になくて食べやすい。俺が好きな味だなこれ。…うま」
「良かった!ご飯のおかわり、いる?」
頂こうかな、と言って彩月にお椀を渡すと慣れた手つきでついでくれる。……彩月はいいお嫁さんになりそうだなぁ。
「その場合、怜侑君が貰ってくれるのかな?」
「心を読むな、恥ずかしいだろ。彩月を好きになったら考えるよ。」
ふ〜ん、と意味ありげにこちらを見つめながら微笑んでくる彩月。……何を企んでるかわからんけど、何となく怖いので黙って肉じゃがを食べるのを再開する。
「ご馳走でした!」
「お粗末様でした。どうだった?」
「美味しかったよ。今日頑張って本当に良かった…。久しぶりに誰かにこうして作って貰ったから本当に嬉しいよ。」
「なら良かった。怜侑君さえ良ければまた作ってあげるね」
「こっちからお願いしたいぐらいだ。…片付けまでしてくれてありがとな」
食べ終わった後、洗い物等の片付けまでしてくれた。洗い物の手際もかなり良かったから、やはり相当慣れてる。
「もう時間も遅いから、そろそろ帰らなきゃ。」
送ってくよ、と言ったら怜侑君は休んでて!家が近いから1人でも大丈夫だからと言われた。それでも危ないから、と言うと親に連絡したから大丈夫だと言われて押し切られた。
さて、明日は学校だから早めに寝よう。すやぁ…
流石に今の状況であ〜んまではさせられなかった。いつかさせたい…
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それではまた、次のお話で会いましょう




