第9.5話〜天使様、恋の予感〜
長くなりました。彩月ちゃん視点を作るぞ〜!と意気込んで見たらいいもののとても難しかったです。
それではどうぞ
家に帰ってきた。一日中怜侑君と遊んでたけど、不思議と疲れは全くない。むしろ、別れる直前は寂しくなっちゃって、怜侑君に迷惑をかける所だった。
思い返しても、今日は幸せだったなぁ…
起きたのは朝の5時。
今日は怜侑君と遊びに行く約束をしてるから、いつもより早く起きちゃった。……朝の6時に起こす予定だから、早めに起きないとね。びっくりしてくれるかなぁ…
そんなことを考えつつ、顔を洗ってずっと考えてた服に着替えた。ちょっと大人っぽい感じの服にしてみたんだけど、怜侑君気に入ってくれるかな。
「わ、もうすぐ6時だ…!急がないと!」
荷物を持って慌てて玄関に向かう。靴を履いていると、お母さんが話しかけてきた。
「あら、もう行くの?気を付けてね。失礼なことしちゃだめよ?」
「わかってるよ。行ってくるね。」
「ちゃんと彼の心をゲットしてくるのよ!」
という、お母さんの要らぬ言葉を聞きながら家を出た。ずっと走ってると、5時59分に彼の店の前についた。
息を整えて、6時になった途端に電話をかける。彼は比較的早めに出てくれたのに、待っている時間がずっともどかしかった。
「もしもし…どうした?」
彼の声が聞こえた。いつものはっきりとした怜侑君の声もいいけど、寝起きの声も可愛い…じゃなくて、本題を伝えないと私。
「おはよ〜!まだ寝てるかな〜と思ったけどやっぱり寝てたんだね。ほら!今日は土曜日だよ!土曜日!10分ぐらいでそっち行くから、準備してて!」
10分って言ったのは、流石に怜侑君も着替えたりする時間が欲しいだろうと思ったから。外で10分間待つのぐらい、我慢できるし。……まだかなぁ。
ぴったり10分たったから、怜侑君を呼んだ。出てきた彼はまだ眠そうだった。……この様子だと、朝ごはんは食べてなさそう。
そう思い確認したら食べていなかった。喫茶店で食べたいことを言うと、怜侑君はすぐに同意してくれた。そして彼は、準備してくるからくつろいでいてと私に告げて、奥の部屋に入っていった。
そこからでてきた怜侑君は、普段の店主姿でも制服の姿でもなく、ちゃんとした服装の怜侑君だった。普段がちゃんとしてない訳じゃなくて、オシャレに気を使い、最大限自分を引き立ててるようなファッション…。
出てきた怜侑君に思わず見蕩れてたら、怜侑君が心配して顔を覗き込んできた。優しい目はだめだよぉ…
恥ずかしくて、なんとか誤魔化すのに必死だった私は早く行くよ!と走り出した。
喫茶店について、この日のために考えていたプランを怜侑君に話した所、彼は即座にOKしてくれた。それどころか
「彩月となら楽しめそうだし。」
と、言ってくれた。…そんなことをサラッと言えちゃう怜侑君、ずるいよね。
と、思ってたら会計も払ってくれた。しかも、私が財布を出そうとカバンを覗いている間に。今まで私を見てきた男なら、見せびらかして恩を着せるような態度があってもおかしくないのに怜侑君にはそれがなくて。
し、しかも…
「あ、それから。言うのが遅くなったな。……服、似合ってて可愛いぞ。」
なんて言ってくれた。…顔が赤い怜侑君が可愛くて、その後の映画館ではちょっとからかって見たんだよね。焦ってる彼も可愛かったな。
その後、服を選んでもらった後アクセサリーを買ってもらった。…本当はそんなつもりなんてなくていつかまた買いに来たいなと思ったぐらいなんだけど、今日のお礼だからって。
そのネックレスはきちんと保管してある。普段は飾ってあるけど、彼とお出かけする時はつけれるように。
……今日も夜遅いし、そろそろ寝ようかな…。
「おやすみ、怜侑君。今日はほんとに楽しかった。また明日ね?」
そうLINEしてみる。この時間ならまだ起きてると思うんだけど…
「おやすみ彩月。俺の方こそ楽しかった。明日何時でもいいよ、待ってる。」
帰ってきた。…ふふふ、何時でもいいなんて聞いたら早めに行っちゃうよ?
そうして幸せな気持ちのまま、私は就寝した。
実は恋愛小説って書いたことないので、ほんとに難しかった。とはいえ、まだ彩月ちゃんは恋をしてると言う自覚はありません。それはまだもう少しだけ先のお話です。
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それではまた、次のお話であいましょう




