一乗家のかわいい花嫁〜ご実家の皆様、私は家族ではないんですよね?〜
横濱では名のしれた会社を経営する清須川家と、華族の二井子爵家の令嬢と令息は、婚約して三年が経っていた。そんなある日。
「どれだけの男に股を開いてきたんだ?」
唐突に婚約者から突きつけられた言葉に、千代は頭が真っ白になった。
「今まで僕を騙してただなんて、とんだ悪女だ。君との婚約は破棄させてもらう」
悪女とは誰のことだろうか。身に覚えのないことを言い募られ、違うと否定しても婚約者はきいてはくれない。元より愛などなかったのだから素直に婚約破棄を受け入れようと、千代は頷いた。
そこで話は終わるはずだった、のに――。
元婚約者が次に結婚相手として選んだのは、千代の妹だった。
妹は泣きながら「好きになってしまった」と謝ってきた。
元より、家同士の利益が目的の結婚話で愛などなかったのだから、好き合ってしまった妹と元婚約者を責めることはできなかった。
きっと、自分はこのまま誰と結婚するでもなく、独り身でいるのだろうな……と思っていたら「代わりに、妹に来ていた縁談話を姉のお前が受けろ」と父に告げられた。
その縁談話というのが、【病に伏せった初老の男の後妻に】という、妻とは名ばかりの世話人探しだった。
しかし、式で彼女を待っていたのはうら若き青年で、初対面なのにとても甘やかしてきて……千代は毎日赤面して大変です。
※カクヨム、エブリスタ同時掲載
「どれだけの男に股を開いてきたんだ?」
唐突に婚約者から突きつけられた言葉に、千代は頭が真っ白になった。
「今まで僕を騙してただなんて、とんだ悪女だ。君との婚約は破棄させてもらう」
悪女とは誰のことだろうか。身に覚えのないことを言い募られ、違うと否定しても婚約者はきいてはくれない。元より愛などなかったのだから素直に婚約破棄を受け入れようと、千代は頷いた。
そこで話は終わるはずだった、のに――。
元婚約者が次に結婚相手として選んだのは、千代の妹だった。
妹は泣きながら「好きになってしまった」と謝ってきた。
元より、家同士の利益が目的の結婚話で愛などなかったのだから、好き合ってしまった妹と元婚約者を責めることはできなかった。
きっと、自分はこのまま誰と結婚するでもなく、独り身でいるのだろうな……と思っていたら「代わりに、妹に来ていた縁談話を姉のお前が受けろ」と父に告げられた。
その縁談話というのが、【病に伏せった初老の男の後妻に】という、妻とは名ばかりの世話人探しだった。
しかし、式で彼女を待っていたのはうら若き青年で、初対面なのにとても甘やかしてきて……千代は毎日赤面して大変です。
※カクヨム、エブリスタ同時掲載
序章
美しい女
2025/10/24 21:10
第一章 間違った結婚
悪女の婚約破棄
2025/10/24 21:10
優しい妹
2025/10/24 21:40
(改)
の、腹の中
2025/10/24 22:10
老人との結納
2025/10/25 21:10
何かがおかしい
2025/10/26 21:10
千代の新たな婚約者
2025/10/27 21:10
愛だの恋だの
2025/10/28 21:10
違和感
2025/10/29 21:10
祝言と初夜と
2025/10/30 21:10
そして……
2025/10/31 21:10
第二章 一乗家の新妻
よく我慢したよ
2025/11/01 21:10
今日から奥様
2025/11/02 21:10
書斎でのひととき
2025/11/03 21:10
君は覚えているかな
2025/11/04 21:10
図書室で二人
2025/11/05 21:10
そして君の名を刻んだ
2025/11/06 21:10
妹の愉悦
2025/11/07 21:10
追い出しただけじゃ物足りないの
2025/11/08 21:10
これじゃ猫の主人になっちゃう
2025/11/09 21:10
義父の薬
2025/11/10 21:10
義父の胸中
2025/11/11 21:10
変な娘
2025/11/12 21:10
二人の距離
2025/11/13 21:10
頬が熱い
2025/11/14 21:10
さすが奥様
2025/11/15 21:10
嬉しい
2025/11/16 21:10
やはり知ってましたか
2025/11/17 21:10
彼女とは運命だったのだ
2025/11/18 21:10
第三章 姉と妹
会いたくて、来ちゃった
2025/11/19 21:10
どうしようもないな
2025/11/20 21:10
(改)
雪人へのおつかい
2025/11/22 21:50
似ても似つかない妹
2025/11/22 21:10
まさか……
2025/11/23 21:10
堅物息子の恋愛事情ほど面白いものはない
2025/11/24 21:10
(改)
はじめての口づけ
2025/11/25 21:10
面白くない
2025/11/26 12:32
(改)
遭遇
2025/11/26 21:10
私、しあわせです
2025/11/27 12:10
天と地
2025/11/27 21:10
何それ知らない
2025/11/28 12:10
お似合いは私……のはずなのに
2025/11/28 21:10
第四章 本性
さあ、お茶をしようか
2025/11/29 12:10
尻尾を出した雌狐
2025/11/29 21:10
妹は何者だ
2025/11/30 12:10
妹の考えがわからない
2025/11/30 21:10
清須川家
2025/12/01 12:10
恋を超えて愛だった
2025/12/01 21:10
急転直下
2025/12/02 12:10
(改)
第五章 策略
幸せな日常
2025/12/03 21:10
蔓延る悪意
2025/12/04 21:10
これが私の妹?
2025/12/05 21:10
招待状
2025/12/06 21:10
「い……っ!?」
2025/12/07 21:10
だ、抱かれる……っ!
2025/12/08 21:10
舞踏会へ
2025/12/09 21:10
目立つ平民
2025/12/10 21:10
東郷屋伯爵
2025/12/11 21:10
追いかけてきた元婚約者
2025/12/12 21:10
茜と雪人
2025/12/13 21:10
気持ち悪い
2025/12/14 21:10
来てくれた
2025/12/15 21:10
愛し合う者達
2025/12/16 21:10
伯爵と子爵
2025/12/17 21:10
これで終わった……?
2025/12/18 21:10