第41話 新学期
第41話を読みにきていただきありがとうございます。
一月七日月曜日、今日から三学期が始まる。
ジリジリと鳴り続ける目覚まし時計を止めて、起床する。
また僕は目を覚ますまで夢を見ていた。夢を見る度に少しずつどんな夢だったか思い出せるようになってきたけどまだ完全には思い出せていない。
確か今回は、薄暗い背景に、どんよりとした雰囲気。これだけだと怖い夢を連想されるけど、悪夢ではなかった気がする。
なんというか、僕がその世界の創造者であり、高みの見物をしている、というか。そんな視点の夢だった。その世界の中にいた人たちのうち、二人の女性が何か言っていた気がするが、そこは思い出せない。
そう、毎回目覚めると何を言っていたのか忘れてしまうんだ。でもあと少し、もう少し頑張れば思い出せる気がする。根拠はないけど、なんだかあとわずかなきっかけがあれば思い出せる、何故かそんな気がしていた。
もう少しゆっくり考えたいが、時間がそれを許してくれそうにない。そろそろ身支度して、学校に行かないと……。
「うー、寒い……」
まだ一月なだけあって、かなり気温は低い。風が吹くと冷たくて肺が凍りそうになるし、コートを着ていてもさっきから震えが止まらない。
よくテレビや漫画などに雪山で遭難するシーンなどが書かれているが、ここにいてもかなりきついのに、雪山なんかで遭難したら僕は百パーセント死ねる自信がある。まあ、僕の場合自らそんな寒い場所へは行かないけど。それくらい僕は寒いのが嫌いなのだ。
そういえば、明里さんが前に冬は厚着すれば寒さを凌げるけど夏は薄着しても暑いから嫌いだとか言っていたけど、大きな間違いだ。何枚重ね着したとしても寒いものは寒い! むしろ夏の方が、汗を流せる分健康にも良い!
あの時は黙って聞いていたが今度会ったら反論してやる。
「おはよう英一君!」
「わ!」
絶妙はタイミングで声をかけられたから、思わず大声をあげて驚愕してしまった。
「なによ、そんなに驚かなくてもいいじゃない」
「いやいや、心臓に悪いって」
一瞬心臓が止まったかとすら思えた。
「何か良からぬことを考えてたからそんなに驚いたんじゃないの?」
「そ、そんなことないよ?」
おかしい、さっきまで寒かった、いや今でも寒いのは変わらないのになぜか汗が出てきた。
「ふーん、まあいいわ。それより早く学校行きましょ」
「う、うん」
あまりに驚いたため、明里さんに反論することを完全に頭から抜け落ちてしまっていた。」
第41話を読んでいただきありがとうございました。
今回は少し短いですが、他に切れ目がなかったのでこれでお願いします。




