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攻城戦 8

100万pv突破しました!

最近pvの伸びがすごくて皆さんに読んでもらってるんだなぁとすごく実感します。

皆さんの期待に応えられるようにこれからも頑張っていくのでよければ暇な時に見に来てください!




「んーとりあえず普通に入るのも面白くないから…」


爆裂魔法(エクスプロージョン)


日向は城の扉に向かって魔法をぶっ放す。おかげで扉は木っ端微塵になったが道は開けた。


「ヒナタ、あなたまだ怒っているでしょ?」


「まぁ、でもお互い様だよね」


「ですね、もう手加減なんて必要ないです」


「だよねー」


二人はだんだん黒い笑みを浮かべていく。アウラとサクラが一瞬楓を思い浮かべてしまったのは無理もないだろう。


だんだん似てきている。


「あら、もう何人か出迎えてくれているみたいです」


ミルが言うようにすでに城の扉があったところには10人ほどの勇者たちがいた。


「これじゃ、どちらが勇者なのか分かりませんね」


「だねー、数で押してくるとか勇者っぽくないし」


この世界の勇者といえば単騎で魔王城に乗り込み魔王を打倒するのが普通だった。


だから、人々からは英雄と謳われ期待されてきたのだ。

だが、今回は何故か一クラス全員のしかも教会の思惑に使われている為勇者とは程遠かった。


まぁ、楓という化け物が召喚されている時点で歴代よりも遥かに大成功だったのだが生憎教会側はそれを手放してしまったのだ。


「何か、物音がすると思ったら貴方達だったの?」


「前々から日向さんにはお返しがしたかったから丁度良かったわ」


「覚悟してね」


勇者サイドの女性陣は日向に恨みがあるらしくすでに殺気をその身に宿している。


その様子を見て男子勇者がビビっていたのは見ていて少し面白いと思う日向達四人であった。


「まぁ、何を言われよう全然いいんだけどさっさと始めよ?貴方達はすでに全員配置につけたでしょ?」


「ちっ、なんで分かったの?」


「まぁ、内緒かなー」


この時日向が言った全員とは勇者全員の配置と言う事で目の前の十人の事を指しているのではなかった。


それに気付いた勇者の一人が軽く舌打ちをしたのだ。


「じゃ、始めましょうか」


ミルがそう仕切り出す。


「ふん、後悔しなさい」


勇者達も武器を構える…前にミルが二発弓を放った。


「うわ!」


「え?」


その矢は丁度二人の勇者にクリーンヒットして気絶していく。勇者残り八人。


「武器の構えが遅過ぎますよ。最近まともに訓練してなかったでしょ?」


ミルは相手を煽っていく。ミルはこういう煽りや人の不安を煽るやり方もエリスから教わっていた。


「こんのやろぉぉぉーーー!!!」


お陰で相手がキレた。キレたと言ってもさっきの日向みたいな冷静なキレ方ではなくただただわめき散らして目の前が全く見えていないキレ方だった。


「剣筋がブレブレだよ。そんなのでは私には効かない」


日向は勇者の剣を全て魔法剣一本で捌いていく。


「なんで、なんで攻撃が当たらないのよ!」


「だから、貴方が弱いからだって…」


そう言って日向は魔法剣を相手の勇者に当てる。それだけで勇者は気絶した。


「どんどん片付けていくよー」


日向の掛け声と共に残りの三人が動き出し残りの勇者達を瞬殺するのであった。




「んーなんだか手応えないねー」


「ですね、勇者って言うからもっと強いと思ってましたがそうでも無いみたいです」


あの後どんどん城の奥へと進んでいくと所々で勇者が数人待ち伏せをしていた。


「一斉にかかってくればいいのに」


「格好をつけてるからこんなにボコボコになるのです」


「だねー、それであれがコアでいいのかな?」


「そうでしょう、あれが最後の勇者達でしょうね」


今日向達は玉座の間に来ていた。そこにいたのは須藤 佐助を含めた勇者四人がいた。


コアの配置は両方共同じだったようだ。


「やっぱり、佐倉さんは凄いよ。ますます欲しくなった」


「気持ち悪」


日向は佐助がそう言った瞬間心底嫌そうな顔をしながら腕を抱える。


「あ、見てミル。鳥肌が立った」


「まぁ、仕方ないでしょう。気持ち悪いのは事実ですから」


「君達調子に乗らない方がいいよ?」


佐助は二人に向かって冷たく言い放つ。


「へー、他の勇者よりは強そうだ」


「当たり前だ。ぼくたち四人組は勇者の中でも選ばれた存在だよ?痛い目を見ないうちに降伏したら?」


佐助達は余裕そうだ。あくまでも自分が優位に立っていると思い込んでいる。


「えっと格好つけている所悪いんだけど…」


「えい」


ミルが火属性と水属性を混ぜて付与した矢を放つ。


そう、コアに向けて…


パリィィィン


コアは魔法耐性が結構高い為魔法で壊す事は困難だ。だがミルの矢は属性付与をしているだけであって魔法ではない。


「な、なんだと!?」


佐助達勇者は狼狽する。


「この試合のルール忘れてない?コアを破壊する事が目的なのに全然攻めてこないし…」


「あ…」


すっかりと抜けていた様だ。なんともやるせない結果になってしまった。


「じゃーねー」


「お、おい!」


佐助の声を無視して城を出て行く。すると目の前に転移門が出現する。


「お疲れ様四人共。格好良かったぞ」


「楓くん!」


「旦那様」


「「ご主人様」」


四人は楓の姿を確認すると安心しきった顔をしながら楓に抱きつきに行く。


アウラもサクラもだ。


「うおっ、みんなお疲れ様」


最初は戸惑う楓であったがすぐに優しい表情をしながら一人一人に優しくハグと額にキスをする。


「さて、じゃあ戻るか」


未だに顔を赤くしている四人を呼んで先に異界を出ているみんなの元へと戻るのであった。

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