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楓の世界 1


「うわ、本当に下へ行く為の階段が出来てるね…」


「流石は旦那様です。私達の為にここまでして下さるなんて!」


「ねぇねぇ!早く行こうよ!」


楓は地下に訓練場を作ったがどうやってそこまで行くの?と日向に聞かれたので新しく下へ行く為の階段を作ったと言っておいた。


流石におっちょこちょいの俺でもそれは用意してるよ。


『違いますよね?私に突っ込まれる迄そのまま転移魔法で行き来してましたよね?』


いや、まぁ忘れていたわけではないんだ!た、ただ自分が転移出来るからみんなも出来るよねーと少し勘違いをしていただけだ!


『どこにマスターみたいに正確に転移のできる魔術師がいるんでしょうね?いやー気になります』


ぐぬぬ…多分いるもん!絶対にどこかにいるもん!


楓はみんなに自慢げにしている時心の中ではナビちゃんに苦し紛れの言い訳をしていたのだった。


「さ、見てないで行くぞ。今日はあまり時間が取れないからな」


今日は明日の前準備がある為あまり夜更かし出来ない。今からなら5時間位出来るか出来ないかだな。


『そんなにあれば十分な気がしますが?』


いや、多分みんな黙ってたらもっとやると思う。なんせ3人共向上心の塊だ。限界突破スキルのおかげで鍛えれば鍛える程強くなって上限がないので常に強くなろうという意思が見える。


「わぁ!楓くん、これ一人で作ったの?」


楓達の目の前には大きな門があるだけでまだ楓の作った場所ではない。ないが入り口もすごくオシャレに凝られていてより一層やる気が増す3人だった。


「あぁ、じゃあそれを開けてくれ。多分転移門が開くから順番に入っていってくれ。向こうに着いてもまだ暴れるなよ?」


ついた瞬間にはしゃぎそうな奴が一体いる為念をおしておく。


「わ、わかってるよ。カエデも酷いなぁ」


アルは口ではそう言っているものの顔は固まっていた。

「じゃあ行くよー!」


日向が一番最初に飛び込みその後にミル、アルと門をくぐり最後に楓がその門の中をくぐると同時に門は閉ざされた。




「すっごーーーい!!!」


「ほ、本当にこれを旦那様が…?」


「こ、これは流石に僕も見た事がない。カエデ、どうやってこの世界を作り上げたんだい?」


一応3人共驚いてくれた様だ。頑張って作った甲斐があったな。


「普通に持ってるスキルと魔法を組み合わせて作っただけだ。初めてだったから手間取ったけど次はもっとスムーズに作れる筈だ」


前にも言ったがいくらステータスが∞と規格外でもそれを扱うのは楓である。使いこなせるかはまた別の話となってくる。


まぁ、そこら辺も難なくやってのけるのが楓なのだが…


「いや、普通にやってこんな異世界を作れるのは楓だけだよ。流石にこれは竜族も真似出来ないよ」


だそうだ。今回はアルの全力にも耐えられる様な異世界を作った為若干戦闘向きの地形となってしまったが殺風景というわけではないのでいい方だろう。


「これ、どの位までの広さがあるの?」


日向は楓に一番聞きたかった事を聞く。


「んー、とりあえず日本列島と同じ位のつもりで作った」


「ニホンレットウ?」


楓は自国の面積を言ったが日向以外には通じなかった。当たり前だが…


「だいたい総面積が50万K㎡だ」


「日本列島の総面積はだいたい38万K㎡だよ!全然違うじゃん!」


すかさず突っ込んでくる日向。まぁ、そりゃ12万K㎡の差は結構大きかったか。でも他に例えるものがなかったので仕方ない。


「まぁまぁ、それよりもさっさと模擬戦やろうよ!僕が先にカエデと戦ってもいいよね?」


アルは戦えればそれでいいと言ったような口調で日向とミルに確認をとる。


「私はいいよ、楓くんとアルの戦いも参考にしたいし」


「私もいいですよ。楽しみです」


二人からの許可が出た為一番最初の相手はアルとなった。


「二人はここで見てなよ」


楓はそういいながらストレージの中に入れていた簡易ティーセットを出す。


「ほいっと」


そして楓とアルの戦いの流れ攻撃が当たるとまずいので二人の周りに強力な結界を張っておく。


「ありがとう!楓くん達の戦いをしっかりと観戦させてもらうね!」


「私もです。それとアルが終わったら次は私と日向の相手をして下さいね」


「もちろんだ」


楓はそう頷くと軽く準備運動をしているアルの元へと行く。


「人間の姿でやるのか?」


「うん、これからしばらくは人間の姿だろうし多少はステータスも落ちるけどカエデからすれば微々たる差だろうからね。このままで行くよ」


という事でアルはこのまま戦うそうだ。


「さて、俺も準備万端だ。アルのタイミングでいいぞ」


「うぐっ、結構威圧してたんだけどやっぱり効果ないか…」


「ん?あるぞ。なんか戦闘って感じするだろ?」


まさか自分の威圧で楓のモチベーションを上げる事となるとは思ってなかった。


「そうか、じゃあ遠慮なく行かせてもらうよ!」


アルはリーパーを構えると本気で楓に向かって行く。さっきの威圧もあまり効かなかったんだ多分本気で行っても問題ないだろう。何故かこの土地も頑丈に出来ている様だし…


「本当にカエデの規格外っぷりが分かる所だね…」


それを最後に楓とアルはあのまま町の訓練場を使っていれば王都が蒸発する様な試合を始めるのであった。

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