クランハウス大改造 3
「それで、メイドの話なんだがな…」
会議室のベランダにみんな揃ったという事で俺がさっき考えた提案を話す。
「俺が召喚しようと思ってな」
「「「へ?」」」
まだ日向はマリーの時に俺の召喚を見ている為そんなに驚いていなかったが、アルとミルに至っては何言ってるの?といった顔だ。
「マリーって妖精いるだろ?あれは俺が召喚した妖精なんだよ」
「妖精って召喚出来るの?」
「出来たからな」
「旦那様、流石です」
「という事でメイドも召喚してしまおうと思ってな」
「私は良いけどミルもアルもどうかな?」
「僕はいいよ、カエデの召喚術も見てみたいからね」
「私も賛成ですよ」
という事で早速全員で庭に出る。
「あれ?カエデ、魔法陣を書いたり準備しなくていいの?」
なんだ準備って。魔法陣も召喚術を唱えたら出てくるものじゃないの?
『違いますよ。ですがマスターの場合準備をしない方が良いと思います。強力過ぎるので…』
あー、そういう事…
「いらないみたいだ」
「分かったよ、カエデに常識を求めた僕がバカだった」
最近俺の周りのみんな冷たくないか?
『マスターの常識外な行動に驚くのも疲れているのでしょう』
ひでぇ…
「まぁ、とりあえず一人目を召喚してみるか」
そう言って目をつぶり呪文を唱える。すると虹色の大きい魔法陣の中でいくつもの小さい虹色の魔法陣が展開される。
「なんだ!これは!?召喚術で魔法陣が虹色!?」
「綺麗ですね」
「だね!魔法って感じがするよ!」
アルは召喚術を知っている為通常より異常な事が起きているのは分かったが、日向やミルに関しては召喚術を見た事がないので綺麗だなとしか思っていない。
虹色の光が強くなりやがて人間の形をかたどっていく。
「初めまして、あなたが私を召喚して下さったのですか?」
出て来たのは黒髪のポニーテールの身長は170㎝位か。可愛いというより美人と言った方が似合う女性だ。滅茶滅茶美人なんですけど…
「あぁ、俺は楓という。お前を召喚させてもらった。名前はあるか?」
「はい、ご主人様。私の名前はエリスと申します」
エリスか、もともと名前がある奴もいるんだな。
『エリスは召喚獣ではないですからね』
という事は俺が創ったという事か?
『そうなりますね。マスターの好みがはっきり出ますね』
なんと言う事だ…
「エリス、とりあえずステータスを確認したいのだがいいか?」
「えぇ、構いませんよ」
ということで鑑定っと…
ーステータスーーーーーーーーーーーーーーーー
エリス Lv100
種族 人族
体力 8000
筋力 8000
敏速 10000
知力 5000
魔力 5000
幸運 1000
スキル
剣術 Lv 100
家事 Lv 100
料理 Lv 100
ユニークスキル
全属性魔法
加護
メイド神の加護
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最強メイドが出来上がりました。なんだよメイド神って…
『メイド神の加護とはその名の通りメイドに関しては全て完璧にこなせる加護です』
俺の望み通りに造れるのはスキルも同じ様だ。こいつだけで勇者38人と同じ位の戦力があるんだよな。俺あと5人召喚しようと思ってるんだが…まぁ、エリスをメイド長にする予定なのであとの5人はもう少し弱くする予定だが、それでもS級パーティーなんぞには負けない位にしようと思っている。
「ねぇ、カエデ。この人が…?」
「あぁ、メイド長のエリスだ」
「とてもメイド長の枠に収まる人じゃなさそうだけどね」
まぁ、それは自覚はしている。反省はしないが。
「皆さま、私ご主人様に召喚されましたエリスと申します。この屋敷のメイド長をさせていただきます。これからよろしくお願いします」
メイドとしては完璧だな。家の警備も任せられるしな。ちゃっちゃとあと5人召喚してしまおう。
それから10分かけてあと5人を召喚する。
アルはまた驚き疲れていた。でもこれでこの屋敷は安全だし綺麗に保てるだろう。足りさなそうだったらまた召喚しよう。
「それじゃ、エリスをメイド長とし残りのみんなもこの屋敷に尽くしてくれ。よろしく」
「「「「「はい、ご主人様」」」」」
おぉ、凄いな。後でメイド服を用意しておこう。
「旦那様は凄いお力を持っておられるのですね。私も冒険者として皆さまと冒険したかったです」
ミルは少し寂しそうに独り言を漏らす。
「ん?出来るぞ。王城で話してたろ」
「本当ですか!」
が、俺のフォローのおかげでミルの背景に花がパッと咲いた様な笑顔を浮かべた。
メイド達は早速屋敷の中を見て回るとの事なのでとりあえず金貨を10枚渡したので夕食の材料や足りない物を買っておいてもらう。アイテムバッグをエリスに代表で渡したので全て任せる。
それとさっきミルの婚約が発表されて街中大騒ぎなのでミルの強化に時間を費やそうか。
「もう、今日は外に出られなさそうだから後は自由時間にしようか。俺はミルの強化をしようと思うからミルは一緒に来てくれ。お前らはどうする?」
「ありがとうございます!」
ミルが超嬉しそうである。
「私は見に行くよ」
「僕もお邪魔させていただこうかな。なんせ暇だしね」
という事でみんなでミルの強化を見届ける為庭からまた会議室へと戻ってくるのであった。




