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迷宮探索 2

「やっと地下二階だね。やっぱり慣れないとそこそこ時間が掛かっちゃうね」


「さっさと攻略したいな。意外と時間が掛かりそうだな」


第二階層に来たが今の所あまり第一階層と変わる所はないように思える。まだ、少ししか見てないから分からないが。


だがまぁ全30階層もあるのに一層一層毎にギミックが変化してたらそれはそれで凄いけどな。まぁまだ第二階層は駆け出しの冒険者向けの所なんだからそこまで警戒する必要もないだろう。


「お、ここのゴブリンは武器を持ってるんだな」


「っていうことは第一階層のゴブリンの上位互換でいいのかな?」


「だろうな。アーチャーもいると思うからそこは気を付けて行こう」


「了解!」


今目の前にいるゴブリンは剣を持ってるからゴブリンソルジャーといったところか。第二階層は主にゴブリンのレパートリーが増えた感じだった。


まぁゴブリンのステータス自体は


ーステータスーーーーーーーーーーーーーーーー

ゴブリン Lv1

種族 妖精族

体力 30

筋力 40

敏速 10

知力 5

魔力 0

幸運 5


スキル

無し

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こんな感じである。


専門職のゴブリンは少しステータスが強かったりスキルを持ってたりってところだな。まぁ普通の冒険者でもレベルが10位あったら倒せるかな?ってところだな。


ゴブリンメイジなんかはどんな魔法を使うのか少し興味があるが基本普通のゴブリンと対応は変わらない。


「少し難易度が上がった感じがするがまだまだ驚くレベルではないな」


「逆に楓くんが驚くレベルってどんなの?」


「ドラゴンとか?」


「街が潰れちゃうよ…」


二人で雑談しながらも着実に攻略を進めていく。普通のゴブリンもそこそこいるみたいだ。


本来なら1階層変わるだけでも普通の冒険者ならその変化に結構苦戦させられるのだが二人は全く気にした感じはない。ただ広い事にうんざりしている位か。まぁこの辺は何回か攻略に来たら道を覚えていくものだが…


第二階層も特に苦戦する事なくその後30分程歩いて第三階層の入り口を見つけるのであった。


「少し休憩するか。」


「もちろん良いけど何処で休む?」


俺は日向の質問に笑みで返す。


「それはな…これだ!」


そう叫んだ瞬間俺のストレージの中からテントが一つ取り出される。


「これは?」


「迷宮用に昨日作ってみた。まぁ中に入ってみろ」


俺に促され日向は中に入る。すると…


「うわ!凄い!しっかりとした部屋になってる!」


そこは時空魔法で空間を拡張し、中で過ごしやすい様にベッドやテーブル、椅子等が存在した。ベッドは横に二つ並んでいてそこで夜は過ごす予定だ。


二人共何回かこれよりも狭い所で密着して寝ていたりリングベリーの宿では二人一部屋だったので今更二つ繋がっているからといって何も起こらない。


このテントの中は日本のホテルを想像して作ったのでそこらへんの宿屋よりかは豪華な出来栄えになっている。


これを貴族や王族に献上すれば泣いて喜ばれるだろう。それにこれは透明化の魔法が付与されている為周りからは絶対にバレる事はない。まぁたまたまぶつかりでもすればその限りではないが。


二人は中の椅子に座り一息いれる事にする。


俺はキッチンの方でスキル料理、お菓子作り、物質創造のスキルと魔法を使って簡単にクッキーを作る。

さすがにスキルのおかげもあって3分程度で出来上がる。3分で出来るクッキーなんて聞いた事もないが…そこは俺のチート故にだろう。


クッキーとこの前買った紅茶をテーブルに置き二人してティータイムと洒落込む。


「迷宮の中でこんな事をしてる冒険者なんて私達位だろうね」


「そうかな?意外とやろうと思えば出来そうだけどな。それ程時間掛かってないし」


『出来ません』


さいですか。だがこれが便利なのは間違いないだろう。そういえば…


「マリーも食べていいぞー」


「本当ですか!ありがとうございます!最近呼ばれてなかったから忘れられたのかと思ってましたよ」


「そんな事ないよ。ただあまり人前でマリーの姿を見せられないだろ?あ、そうだこの迷宮の最下層で出会った様にすればいいのか」


「そしたらマリーちゃんも堂々と街中で具現化出来るしね」


「本当ですか!ありがとうございます!楽しみです!」


「だが迷宮攻略…せめて20階層位迄は我慢してくれよ。そこまで行けば万が一にも他の奴らはいないだろうから好きなだけ具現化すればいい」


「分かりました!ご主人様ありがとうございます!」


「いや、それよりも今はゆっくりと休憩しよう。思いのほか1階層毎に大きくて大変だったしな。」


「そうだね。結構広いし30階層まで降りないといけないなんてちょっと憂鬱だなー」


俺は最下層にあるであろうお宝の事しか頭にないから断然元気だがな!


何しろナビちゃんお墨付きの面白い物だぞ。面白くないはずがない!それだけでモチベーションが維持出来るな。


それから30分位お菓子を食べて紅茶を飲んで二人と一体で楽しく話して…とても迷宮の中とは思えない様な充実した時間を過ごしてから第三階層の攻略を始めるのであった。




一方その頃勇者達は…


「ここがシュトガルか…なんかリングベリーとあんまり変わらないな」


「とりあえず教会に行けばいいんだっけ?」


「そうだね。それから指示を貰って迷宮に出発するんだっけ?」


「俺達みたいな勇者が38人もいたら余裕で攻略出来るだろ」


「そうだな、そしたら確実に俺達は英雄だぞ!」


「よーし!頑張るぞ!」


「「「おー!!!!」」」


楓達が迷宮を攻略している事なんてつゆとも知らず勇者達は盛り上がっているのであった。


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