冒険者ギルドにて 1
1万PV超えました。
つぎは10万PV目指してより良い作品になるように頑張っていきます。
昨日はシュトガルでぶらぶらしてたけど今日からはしっかりと活動していこうと思う。
まずは朝食をとってからだけどな。日本では基本朝ごはんを食べる時間があるなら寝る!って感じで朝食を食べなかったんだがこの世界に来て1日3食しっかり食べる事によってその日1日しっかりと活動出来る様になったのだ!この歳になってやっと朝ごはんの必要性が分かったよ。
『良かったですね…』
だろう!…呆れるなよ。
「さて、朝食もしっかり取れたし1時間後にもう一回食堂集合でいいか?」
「うん、じゃ準備してくるねー」
さすがに年頃の女の子をなんの支度もなしに出かけさせるほど俺も無神経じゃない。
『と言いつつ私のアドバイスがなければ危なかったですね』
それは…。
それよりも日向も日向でこの世界にある美容グッズを買ってるみたいだから男としてこの位の時間は待つべきだろう。
まぁ日向の場合あまり化粧をしたがる性格でもないしすっぴんでも普通に美少女なのであまり変わらないのだが…本当に気持ちの問題程度だろうな。
『それだけ日向さんが可愛いって事ですよ』
だな。毎日目の保養になってるよ。
まぁその間俺は何してるかっていうと部屋で魔力操作の方を上手くなる為に体内にある魔力をひたすら循環させ続けている。出来るだけ早く、そしてスムーズにが目標だ。
日向に黙ってやってるのは…まぁステータスオール∞の意地とでも言っておこう。実際に使うにしてもあいつより劣っていたら俺が使う必要ないし俺が暴発させたらこの世界が終わってしまいそうだ。
『あながち間違いでもないので気を付けて下さいね』
あぁ。だというわけでだいぶ魔法も使えるようになってきた。何しろそれ系のスキルは∞なのだから元々の才能はあるのだ。あとは使い方次第だな。
っとそろそろ食堂で待ってるか。
それから少し食堂で待っていると日向が来た。
「ごめんね?待たせちゃった?」
「いや、俺も結構色々してたからそんなに待ってないよ」
「そっか。じゃあ行こっか」
「だな。ここの冒険者ギルドってどんな感じなんだろな」
この街の冒険者ギルドは宿から5分位歩いた所にあるまぁそこそこ近い場所にあった。
「ここが冒険者ギルドか。リングベリーよりは綺麗だな」
「だね。新しいっぽいね」
見た感じあまり汚いイメージがない普通の冒険者ギルドだった。リングベリーもそこまで汚くなかったが中でどんちゃん騒ぎが日常だった為にまぁそうなるよねってレベルだったのだがここの冒険者ギルドはそこまでそんなイメージがなかった。
「とりあえず中に入ってみようよ」
「そうだな。まぁここに来た意味としては迷宮関係の事を聞きに来たのと依頼を受ける為だからな」
中に入ると結構な数の冒険者が併設されている酒場で飲んだり食ったりしていた為いかにも駆け出し冒険者って感じの俺達を見て何やらざわざわしていた。
なお俺にはストレージが、日向はマジックバッグがあるのでそこに武器を収納してある為外見は丸腰なのだ。それを見て1組の冒険者たちが俺達に寄ってきた。
これは!まさかのテンプレがこんな所で観られるとは…ちょっと今じゃない感があるんだが…
「よう坊主、ここは冒険者ギルドだ。お前みたいなガキが来る場所じゃねえ。坊主はママのおっぱいでもしゃぶってな。あぁそこのお嬢ちゃんは別な、俺達の酌と夜の相手を頼むぜ?」
本当にいかにもな奴達だな…日向も引いてるし。
「悪いがそこを退いてくれ。俺達は仕事を見に来たんだ。お前達みたいな雑魚と戯れに来たわけじゃない」
ここは煽っておこう。
「あぁ?テメェ誰にもの言ってんだ?俺達はCランクだぞ?あまり調子に乗ってると痛い目見るぜ?」
周りの奴らも煽られたのがこんなガキだと知って顔を真っ赤にしてお怒りのようだ。
「どうでもいいからさっさとどけ」
「うるせぇ!俺たちを舐めたことを後悔しろ!」
一番前にいたおっさんが拳を高らかに上げて振り下ろしてくる。
パァン!
「これが全力か?」
いや、こんなに弱いと思ってなかった。これでCランクだって。日向でも多分受け止められるぞ。
「おいガキ、何をした?」
前にいるおっさんは明らかに動揺している。
「何ってお前の拳を受け止めてやったんだろ?それよりも喧嘩を売ってきたのはそっちだ。覚悟は出来てるよな?」
俺はにこやかに笑いながら握られた拳に力を入れていく。
「うぐっ、ちょ、ちょっとまて!」
バキッ!
少し力を入れたらおっさんの手の骨を折ってしまった。まずい!やりすぎた。しかもそのまま意識飛んでるし。
周りも一気に静かになる。
「あーわりぃ。ちょっと力加減ミスったわ。そこの人達はどうする?まだやる?やらないならこいつをさっさと持って行って治療してやれ。じゃないとこれから剣を握れなくなる」
「ッチ、覚えてろよ!」
とかなんとか言って冒険者の1組は立ち去っていった。…がなんかめっちゃ注目されてるんだが…
『これだけ暴れたらそりゃ目立ちますよ…』
まぁ、そんなことよりも手頃のクエストでも見に行くか。
んー、オーク討伐がCランクで貼られているな。
15匹か、そこそこだけどまぁ一瞬で終わるだろうしこれでいいか。
「あー、この依頼を受けたいんだけどいいかな?」
「へ?は、はい!了解しました。それではギルドカードの提出をお願いします!」
すげぇビビられてる…
俺はショックを受けながらもギルドカードを受付嬢に渡す。
「はい、Dランク冒険者のカエデ様ですね…え!?Dランクでクランマスター!?」
受付嬢が大声で叫んだせいで周りにも聞こえてしまう。
「何だと?クランマスターってAランクじゃないとなれないよな?」
「いや、その街のギルドマスターと戦って試験に合格すればいいがまずそんなの無理だ。ギルドマスターって過去のAランク以上の奴達がなる役職だ。元Sランク冒険者もいるんだからそう簡単にはいくわけないが…」
「下手したらあいつめちゃくちゃ強かったりするんじゃねぇか?」
などなど、一瞬にして噂になる。
「し、失礼しました!はい、依頼は受理されたので頑張ってきて下さい!」
「あぁ」
あまりここにいるとまた絡まれそうなのでさっさとオークを倒してくるか。ちょうど日向の成果も見たいしな。
「日向、あの移動手段でオークのいる場所まで行くからなー」
「りょーかい!早く試したいな」
普通冒険者は死と隣り合わせ。いつ死ぬか分からない職業な為、自ら進んで依頼を受ける者など極少数なのだが俺と日向は喜んで依頼を受けている事から自分達の異常性がお分かりいただけるだろう。
2人共死ぬイメージが全く湧かないのだ。俺は言うまでもなく、日向も短い間の行動だが俺がいれば大丈夫という全幅の信頼を置いてくれている。そのおかげで2人は全く億劫にならずに魔物と戦えるのだ。ここはこのクラン『無限の伝説』の強みと言えるだろう。
そして2人して普通は2時間かけて歩いていかないといけない場所を20分位で着いた。だんだんスピードも上がり休む頻度も下がり、日向の魔力も上がってきた証拠だな。
さて、じゃあさっさと終わらせて、久しぶりに2人で模擬戦でもしようかな。




