静けさ
94話……なっが……
「ふぅ……今日も一日頑張りましょうか!」
今日は火曜日。
あの裂け目を消してから2日立った。
あの日。俺はハルとマリハに魔力を貸してもらい、「魔力増加(バグ発生中)」を
使った。
現在、このスキルには重大な「バグ」があり、このスキルは魔力を消費した分の1,1%分の魔力を回復する。(つまり、101,1%)
ほぼ変わりがないため使っていなかったが、異世界。つまりこの世界に戻ったときに
世界の魔力の総力が変わったため俺以外ほぼ使わない魔力が充満しているこの地球では
魔力増加のスキルを使うと、魔力が20%以上増加するのである。
俺の魔力の総量は千万。
つまり、これを使うと魔力が200万回復するのである。
このスキルが「基礎魔力を基にした20%以上」というのも破格だが。
そのおかげで魔力回復スキルがフル稼働して使えるようになった。
もちろん、HPを消費して魔力を回復するスキルも20個ぐらい使ったが同じくHPは千万。余裕である。
「魔力も回復したし、行くか!」
俺は家族に行ってくる旨を伝えて学校に飛び出す。
不安なことはいっぱいあるのに胸が跳ね上がるようなそんな感覚だ
特段特別なことがあるわけでもないのに、テンションが上がってしまう
これは学校に行けるという今まで不登校の俺には不可能だったことができるようになったことに歓喜して打ち震えているのか?それとも、何か自分の中で大切なものが学校にできたのか?
俺にはよくわからなかった。
しかし、そんなことの結論が出る前に俺は学校に着く。
全く……早すぎる。
俺が少しボーっとしてるだけで着いてしまった。
「ああそうだよな。」
この静けさ。
そりゃそうだ早い時間に来たんだから。
でも……寂しさを感じてしまう。
ふと思う。この一人、一人ぼっちの時間が一番自分の中で友達や家族が大切なのかわからせてくれる……いや、いやでもわからせられる。
「この一人の時間が嫌いなんだよ……」
俺は教室に向かう。
俺は教室に入り、席に着こうとした。
しかし、先客から声をかけられる。
「おはよう!蘭葉くん!」
「おはよう、見上さん!」
俺は笑顔でそう返す。
本当に早いな見上さんは………
「俺は結構早く来たと思ったんだけどな~」
「仕方ないよ……今日は私もかなり早かったし……」
俺は昨日会ったことを報告していた。
そして少し雑談をしているとクラスメイトが入ってくる。
「へ!?見上さんと蘭葉くん……もしかして……できてるの!?」
「いやいやないない!」
「そ、そうだよ……私なんか釣り合わないって……」
「いやいや!見上さんの方がすごいよ。」
「け、謙遜しあってる……こ、これが、自然謙遜ニキ……」
「は?」
「す、すいませんでしゅた!?」
あ、もしかして俺が起こした騒動知っている?
~~~~~
『行ってやるよ?来い!!』
『は、はい!』
『きゃ、きゃあああああああ』
~~~~~~
机を破壊した件についてはすいません……
(スキルで治しました……)
第94話終わり
怖いですね主人公




