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公園のトラウマ再び

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「そういえば……」


~~~

「兄ちゃん……!大丈夫!?」


「ああ……悪い……少し取り乱した……」


~~~~

俺は以前の感覚がよみがえる。

立ち上がれないような、不安で体が包まれる。

そんな感覚だ。


こんな最強な俺でも(自画自賛)怖いものはある。

嫌いな食べ物や嫌いな音(発泡スチロールがこすれる音)など


特に「トラウマ」、「昔の辛い記憶」などある。

これらは簡単に消え去ることができない。


気にしない。大丈夫。そんな言葉で自分を騙そうとしても体が震えて怖くなる。


そう、そのトラウマを克服するためにここに来たのだ。


「俺が倒れたらあとよろしく。」


「へ!?どういうことですか!?」


「お兄ちゃん!?どうしたの……?」


二人から困惑の声が上がる。

それは当然だ。

もういじめられていたことは説明したんだが……


「あ~実はな……俺、この公園で昔いじめられててな?」


「「ッ!」」


俺は二人の驚きをよそに続ける。


「そのせいか……ここに来ると体調が悪くなったり、意識に問題が出てくるんだ。」


この反応。異世界に行く前にも出てきていたのだが、異世界から帰ってきてから悪化したのだ。

普通、メンタルが鍛えられたとかそういう話だと思うのだが違う。

俺は現実逃避していた時間(異世界)から帰ってきたことによるリバウンドのようなものを受けているのだ。


「だから、その状態になったら……」


「誰だそんなことを蘭葉さんにした輩は……」


「許せない……!」


二人の気迫に若干押されながら慌てて止める。


「おいおい!俺はそういうことを言ってほしいんじゃなくて!俺がそういう状態になったときに救護的な意味で助けてほしいんだ。それに……」


「「それに……?」」


俺は最高の笑みを浮かべながら言う。


「復讐は自分の手でやってこそ真価を発揮しると言うものだしな……ハハッ!」


俺は高らかに笑う。

それを見た二人は俺に賛同する。


「いいですね!その調子です!復讐の時はぜひ僕も……」


「わかった……お兄ちゃんのためにできることを私はする!でも……無理しないでね?」


くぅぅぅ……その術は俺に効く~~……はい……


「じゃあちょっとずつ行こうか?」


「うん!」「はい!」


俺らは公園の遊具がある場所に向かった。


この公園は木々が生い茂っている。

さらに、補正もあまり進んでおらず、昔ながらという印象が残っている場所だ。


住宅20軒分にも及ぶ広さの公園は、壮大さとともに俺の目には不気味さも残っている公園だ。


「ここは……」


俺は水道を見て思う。


~~~~

『ははッ……デブが水浴びしてるぞ!こりゃ豚の水浴びだな!』


『や、やめてよ……そもそも——くんが俺に泥をかけてきて……うわッ!?』


『うるせぇな?お前は俺に反抗していいやつじゃねぇんだよ!ハハハハ』


『『『『ハハハハハハハハハハハ』』』』


俺は絶望した。

こんな奴が世の中にのうのうと生きている事実に、そのことに誰も大人も目を向けようとはしないこの社会に。


第90話終わり


おっつぅ!

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