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仲間になりたそうにこちらを見ている……

昨日出せなくてすま~ん……

俺は絶賛ナデナデ中だ。


この犬……超かわいい……


「ッ!がぁううううぅぅ……」


その神獣は目を覚ますと俺を警戒してしっぽが立つ。


「このしっぽ動くのっ!?触ってみよ——」


「キャゥン……くぅ~ん……」


その神獣はしっぽを触られて驚いたようだが、少しなでながら様子を見ると、気持ちよさそうな顔をしていた。


あの後、地面に落下した神獣は少し縮み、大型犬くらいの大きさになった。

俺は、可愛さに耐えきれなくなり「ヒール・エクストラ」をかけて癒した。


そして、俺は気絶しているこの犬をずっとなでていたのだ。

ちなみに、俺とこいつの周りには「自動追撃」を張って、どんな魔物も一瞬でイチコロだ。


こいつ……警戒心が足りない……


俺はそいつに言う。


「お前……もっと警戒心を持ったほうが良いぞ?」


俺は話は通じないと思いながら冗談で話しかけると次の瞬間腰が抜ける。


『すまないな。まだ続けてもらっていいか?撫でるの——』


「しゃべれんのかいッ!!!そして倒置法……」


俺の頭の中に声が響く。

その声は後のヘラクレスが使う念話と同じ類のものなのはまだ蘭葉はしらない。


「お前……どうやってしゃべっているんだ?動物はしゃべらないんだぞ?」


俺がそう犬(これからは犬にしよう可愛いから)に問うとまた頭の中に声が響く。


そういえばみんな気になっていると思うが声がどうなのか?


俺にはその犬の頭に聞こえた声は高校生の男の声に聞こえた。


『何を言っている?私は神の獣だぞ?』


何を言っている?はこっちのセリフなんだが……

神の獣……こいつはヘラクレスと同じなのか?


俺はそう考えた。

俺が手を顎に当て考え込んでいると犬は言う。


『もう少し続けてもらえないか?』


「ああ、すまんすまん……ってなんで俺襲われた人を撫でてんの?」


『うむ……たしかにおかしいな……』


俺はその話し方を見てこう思った。

「固いなこいつ」と……


『では私があなたの眷属になろう。それでどうだ?』


「け、眷属……?」


俺はなんのことかわからず思わず聞いた。

そしてその犬は俺に答える。


『眷属とはまぁ、あなたの奴隷のようになるものだ。』


「ふ~んってそれいいのか!?」


プライドが高そうな話し方から、そういう手段にはでないと踏んでいたんだが……


『生き残れると踏んだからな。』


「ん?お前が死ぬことなんてあるのか?この森の守護者で世の中でも屈指の強さじゃ——」


『まぁ、あなたに負けている時点で言えないのだが……魔王』


「……そうか……」


魔王。神に匹敵する力を持つと噂されている。その真偽は定かではないが……


「あったことがあるのか?」


『ああ、敵としてな……この森も焼け野原にされたよ……』


「そんなに強いのか……」


その犬は深刻そうに語る。


『魔王を侮ってはいけない。今のあなたより強い可能性がある。』


「そんなに強いのか……待て?ここ最近で焼け野原なんて話は……」


『?焼け野原になったのは数千年前だぞ?』


「そんなに前……」


『まだ私も弱かったからな。ただ、あなたに負けているのにそんなことを言える資格はないのかもしれないが……』


「俺がこれから鍛えてやるよ……」


『本当かッ!』


「実はな……俺は魔王を倒すつもりなんだ。」


『ッッ!?斐は……強敵だぞ……』


「お前も一緒についてきてくれるんだろ?」


『……フンッいいだろう……』


そんなことを言っていたが……しっぽが左右に動いているが……


なんだ可愛いじゃないかッ!


第84話終わり


今日は予定通りで草

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