現状
遅くなりました「定期」
「あ~可愛いなァ~~~」
俺は力いっぱいハルを抱きしめて幸せを噛みしめるお……ぐふ(キッモ)
これはアウトかも……(アウトです(byヘラクレス))
「う、お兄ちゃん……い、痛い……」
「あ、ああ……ごめんごめん……」
俺はハルから手を放す。
俺はハルを見ると、ハルは口角が少し上がっていた。
俺はそれを見て安心すると二人に言う。
「下に行くぞ。時間は……っとまだ1分しか経ってないんかい……」
やはり時間軸というものは違ければ違うほど時間のずれが広がっていく。
しかし不思議なものだ。ヘラクレスなどの神たちはその時間軸が違うにも関わらず、
俺たちと同じ時間間隔だ。
こちらの1分が向こうの30分だとすると一日が一か月になるってわけだ。
向こうも大変やな~
「はい!行きましょう……(俺……何にもできなかったな……)」
「うんッ!マナさんが待ってるよ!」
お?人格が切り替わっているのか……
じゃあなおさら早くいかないと……
アテネに言われた通り容態が心配だ。
ドンドンドン……
俺らは足音を立てて下に降り、リビングにつながる扉を開けると、テーブルで談笑している俺の家族+見上さん(たぶんマナ)がいた。
「お?ランバ!おかえり~ってまだ1分ぐらいじゃないか?」
「そうだな~向こうではいろいろあったんだが……それについては母さんにも話そうか。
俺は母さんの方に向き直ると、母さんは優しい目をしてこう言った。
「はいはい。慌てずにゆっくりね。」
「ああ、」
俺は神界でアテネに会ったこと(母さんには神がいることも含め伝えた)。アテネは変態だが味方だということ。マナには手をださないと言ってくれたことを伝えた。
みな一同俺の話を真摯に聞いてくれた。たまに俺の言い間違いを直すマリハの姿があったが……
「それで……ランバの言う……「アテネ?」はどこまで変態だった?」
「それが相当でさ……」
俺は第一印象をそのまま伝え、なるべく関わっちゃいけない奴だと認識させることにした。
母さんには少しいうのをためらったが……
異世界に帰ってきたことにおかえりとしか言わない母さんだ。そんなことで驚かないだろう。
しかし、俺の予想が外れる。
「ッ!?大丈夫だったの!?けがは——」
「大丈夫大丈夫。元気いっぱいだ。」
俺は意識を失ったことや三途の川を見たことは言わなかった。
ちなみにマリハにはもう念話で口封じはしておいた。
無駄な心配をさせて、母さんの精神的疲労になってしまうのも嫌だからな。
それに、間違いなくハルが心配すると思うから——
あれ?マリハは喜んでなかったか?
あいつ……俺の奴隷から解放されると思っていたのか!?
……クソが……覚えておけよ。
俺はマリハをギロリと睨めつける。
「ッ……ッッ!!……武者震いがする……」
マリハは俺の視線に気づいているか定かではなかったがこれで今日の夜も寝かせないぜ☆
「じゃあ、私の身の安全は確保されたっつうか私……体無かったな……」
「ああ、安心しろ、見上さんの許可さえあれば自由に交代できるらしいから。
そうそう、肉体の占有権は見上さんにあるから気を付けておけ?」
「りょーかい。ありがとう!」
俺はマナに補足を加えると、時計を見る。
特段日を超すような真夜中ではない時間帯であったため俺の昔話をすることにした。
と言っても1年前とかの話だが……
「よしっ!時間もあるし、俺の話を聞かせてやるかッ!」
俺は口を開けて語る。
今から語る物語はその男のたった一部に過ぎない。
しかし、その男にとっては運命的な出会いを語ることにする。
ある日ある日。男はある森を歩いていると、一匹の犬に出会いました——
第82話終わり
はいすんませんorz




